山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキーが出演する映画『凶悪』の最新画像が公開された。ジャーナリスト役を演じる山田の姿を捉えた画像に、物語のヒントになるキーワードが散りばめられたデザインだ。

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本作は、新潮45編集部編のノンフィクション『凶悪-ある死刑囚の告発-』を、若松孝二監督に師事した白石和彌監督が映画化したもの。“明潮24”編集部が死刑囚の告発をもとに取材を続け、ペンの力で警察を動かして凶悪な殺人事件の首謀者を逮捕するまでを描いたドラマだ。このほど公開された最新画像には“獄中からの告白”“先生と呼ばれた男”“死の錬金術師”というキーワードが並んでいる。

本作で山田が演じるのは死刑囚・須藤の告発を受け、事件の首謀者である木村を追うジャーナリスト・藤井だ。山田は「藤井が須藤と木村の狂気、事件の異常さに触れて変わっていくところに面白さを感じました。藤井が持つ正義心は木村への強い憎しみへ変わり、いつしか狂気の方向へ暴走してしまう。その感情の変化がこの映画では何よりも重要と感じていたので、実話ということを深く意識せず、脚本に書かれた藤井の人物像を理解し、表現することに注力しました」と振り返り、「この作品には無視することのできない要素がたくさん含まれていると思っています」とコメントを寄せている。

また、須藤役の瀧は「暴力シーンを初めて演じた時は嫌な気持ちでしたが、お芝居を重ねるうちに徐々にその気持ちが薄れていく感覚がありました。それが、暴力が持つ魔力であり、暴力の本質なのではないかと思います」と語り、木村役のリリーは「この役を演じることは本当に疲れました。木村や須藤は常軌を逸した人物だけれども、どこか普通の人間らしい一面も時にはあり、また藤井は正義なのか偏執狂なのかわからない。それぞれの二面性が描かれて魅力的な脚本でした」という。

本作は、実際に起こった事件の顛末をサスペンスタッチで追いながら、“正義”の本質や、二面性、その危うさに迫る衝撃的な作品になりそうだ。

『凶悪』
9月21日(土) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー