新しい『レ・ミゼラブル』で、平野綾が飛躍を誓う

2013.4.1 16:15配信
平野綾 平野綾

映画が大ヒットした直後というだけでも注目度が高い上に、新演出での上演という大きなトピックが重なった。空前の高まりをみせる『レ・ミゼラブル』人気の渦中で、出演者はどう作品と向き合っているのか。初参加となる平野綾を直撃取材し、その心境を訊いた。

デビュー16年目。「ミュージカルがやりたくてこの世界に入った」という平野が初めて念願の舞台に立ったのは、声優・歌手としてすでに十分なキャリアを重ねてきた2011年、作品は『嵐が丘』だった。「今までにやってきた様々なことが活かせるジャンルだとあらためて実感したんです。今回のオーディションの話を聞いて、これは受けるしかないと思いました」。

エポニーヌ役に決まるまでのエピソードが興味深い。「実は最初、コゼット役で受けたんです。でも演出家に“君はエポニーヌのほうが合っている”と言われて。それから課題曲を『オン・マイ・オウン』に切り換えたんですけど、まさに正念場でしたね。もともとエポニーヌを演じたかったので、本当に大きなチャンスでした」。合格の報せに「泣きました」と語るが、今やその瞳は、新しい挑戦に取り組む充実感で輝いている。

新演出版がこれまでと異なるのは、舞台装置や照明、衣裳、音響などのスタッフワークにとどまらない。各登場人物の描き方についても、細かい見直しがなされた。「自分を憐れに思って歌うな、と言う演出が印象的でした。マリウスに気持ちが届かないことで泣いても、彼女は精一杯生きていることに誇りを持っている女性なんだと。あとわかったのは、自分らしさを出していいということ。エポニーヌだけでもまったく個性が違うメンバーが揃っているので、型にはめるように演技を揃える必要がないんです」。

話の端々から、勉強熱心なことがうかがえる。「歴史や哲学が好きなので、フランス革命についてもいろいろ調べて作品の理解に役立てました。それとかねてから英会話にも通っていたので、稽古場でイギリス人スタッフの方々とコミュニケーションができるとうれしいですね」。英語を習得することで、世界への道も広がる。「言葉や国を越えて活動するのは、将来の夢です。そのためにも、まずは目の前に立ちはだかっている大きな壁を越えないと。そうして初めて、何にでもチャレンジできるようになると思うので」。

「この舞台で自分を変えたい」と胸に期しつつ、新しいエポニーヌ像に魂を込める。その熱意は、生まれ変わる『レ・ミゼラブル』にとって大切なエネルギーに他ならない。東京・帝国劇場にて4月23日(火)にプレビュー公演が開幕。7月10日(水)まで上演された後、福岡、大阪、名古屋にて公演が行われる。

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