POCKETRAK PR7

ヤマハは、リニアPCM対応のポータブルレコーダー「POCKETRAK PR7」を5月に発売する。価格はオープンで、実勢価格は1万5000円前後の見込み。

新開発のクロス型XYステレオマイクを搭載。左右のマイク吸音部を同軸上に配置することで、音源との距離差によって生じる位相ずれを解消し、自然な奥行きと定位感のあるステレオサウンドを実現する。音抜けにすぐれたマイクのきょう体は、周波数特性や指向特性など、マイクの基本性能を最大限に引き出し、微音から大音量までバランスよく確実に捉える。

録音は、CD音源(16ビット/44.1kHz)を超える24ビット/96kHzに対応。空気感や演奏の細かいニュアンスまで、細部にわたって忠実に記録する。長時間の録音やウェブ配信に適したMP3形式での録音にも対応している。

5種類の録音プリセットは、「OFF」では音楽全般、「NEAR」は個人の練習や演奏、「BAND」はバンドや合唱など複数人の演奏、「FIELD」はフィールドレコーディング、「SPEECH」は会議や講演会などに対応する。

このほか、空調設備や野外での風切音などによるノイズを低減するHPF(ハイパスフィルター)、音割れを防止して入力レベルを自動調整するダイナミクスコントロールを搭載。さらに、録音を始めたときに最大3秒前から録音しておけるプリレコーディング機能によって、録音ボタンを押すタイミングを逃して、演奏などの先頭が切れてしまうといったトラブルを防ぐことができる。

楽曲制作や音楽練習に便利な機能を搭載。録音済みのファイルに重ねて録音するオーバーダビング(重ね録り)機能は、パートを重ねて作曲したり、録音済みのバンド演奏にソロパートを重ねたりすることができる。パンチイン/パンチアウトにも対応し、曲の途中で録音したい部分だけを重ねて録ることができる。

ファイルに目印をつけて、頭出し再生や特定フレーズのリピート再生に使えるマーカー機能や、楽器のチューニングやボーカルのピッチを確認できるチューナー、録音時のガイドリズムとして使用できるメトロノーム、速いフレーズの録音や録音内容のチェックに便利な再生スピード調整機能を備える。

付属のSteinbergのオーディオ編集ソフト「WaveLab LE」は、簡単で本格的な波形編集に対応。コンプレッサ、リミッタ、StudioEQなどのプラグインエフェクトを搭載し、ポッドキャスト機能でネット配信ができる。

マイク/ライン入力やPhone/ライン出力、大容量スピーカーを搭載。内蔵メモリは2GBで、microSDHC/microSDカードに対応する。電源は、単4形アルカリ乾電池またはニッケル水素電池×1本。サイズは幅46.6×高さ132.1×奥行き28.7mmで、重さは約82g。