3. 煮もの

煮くずれる

鍋に対して具の量が少ない、火が強すぎる、調味料を入れるタイミングが遅い、などが考えられます。

鍋が大きく、入れる具の量が少なくて具と具の間にすきまが多い状態だと、具がおどりだしてしまいます。具同士が密着する程度の鍋の大きさが適しています。

煮汁は沸騰したらぐらぐら煮立てず、弱火で静かに煮ましょう。

野菜の煮物では、通常ある程度煮えてから調味料を加えますが、逆に調味料を入れるタイミングが遅いと煮崩れてしまうことがあります。

おとしぶたや紙ぶたをすると煮くずれしにくくなり、味も均一に回ります。油で炒めてから煮るのもひとつの方法です。

やわらかく煮えない

調味料を入れるタイミングが早い、水ではなくお湯の中から煮てしまった、材料を大きく切りすぎた、などが考えられます。

根菜や芋類などは、最初から熱いお湯や汁に入れると頑なに煮えてくれません。また、材料の大きさなどによっては、調味料を先に入れると煮える前に組織が締まってしまい、やわらかくならず味もつきにくくなったりします。

数種類の材料を入れる場合、かたいものは小さく切ると煮える時間が平均化できます。そして、おおかたの材料が煮えてから調味料を入れるようにします。

調味料を入れる順番の基本は、まずは砂糖を入れ、塩・しょうゆなどの塩分を後から加えるようにすると味が浸透しやすくなります。

煮え方がバラバラ

具の大きさがまばら、いろいろな材料を入れている、などが考えられます。

煮物は、材料によって味のつき方にかなりの違いがあります。そのためやはり、「なんでも煮てしまおう」といろんなものを一緒に煮ると、そこそこ味がついたもの、まったく味がしないもの、と1つの料理の中で味がバラバラになってしまうことがあります。

また、材料ごとにだいたいの大きさがそろっていないと、1つの材料の中でも味のつき方に差が出ます。

材料ごとに適切な大きさに切るとよいのですが、それはなかなかの難易度。簡単なのは、炒めものの時と同じように、五目豆のような感覚で材料を細かく切ってから煮る方法です。

材料が小さいぶんそれぞれの煮える時間や味の浸透具合が均一化され、ほどよく全体が調和した仕上がりになるでしょう。

4. 揚げもの

カラッと揚がらない

油の温度が低い、油が少ない、油が古い、などが考えられます。

揚げ焼きのように少ない油で調理することもありますが、基本は油をたっぷり使います。そうすることで、油の温度変化が少なくてすみ、油も傷みにくくなります。

油の温度が低すぎるとべたっとした仕上がりになります。一度に鍋に入れる材料の量は、油の表面に対して2/3程度までがいいようです。仕上げに少し火を強めると、表面がからりとします。