加藤登紀子 加藤登紀子

歌手・加藤登紀子が、湘南地域で東日本大震災の復興支援活動を行っている団体と協力して、茅ヶ崎でチャリティコンサートを開催することになった。4月16日、加藤登紀子をはじめ、ゲストアーティストとなる和太鼓グループ・Dako-on(星槎高等学校和太鼓部)、茅ヶ崎市市長、協力団体の関係者などが参加し、コンサートの概要を説明する会見が行われた。

加藤は、震災直後から、度々被災地を訪れ、避難所でライブ活動を行い、東北をはじめ、東京や大阪、仙台などの国内各地、さらに南アフリカ、ニューヨークなどの海外でもチャリティコンサートを開くなど、積極的に復興支援活動を行っている。また、被災地でみたり、聴いたりしたエピソードなどをもとに曲をつくり、強く感じた“ふるさと”への想いを歌い続けている。

今回の企画は、漠然としたチャリティではなく、直接、東北を支援している人たちと一緒にコンサートをつくっていきたい、収益金もそこで活用してほしいということで、加藤が所属するトキコ・プランニングが呼びかけを行い、湘南地域で復興支援の活動を息長く続ける団体と協力し、6月12日(水)に茅ヶ崎市民文化会館において、チャリティコンサートを開催することとなったという。

「人々を支えていくということは、どんな人達も、どんな方法でもやれる限りはやっていかなければいけない。私は歌手なので、歌うことでやれることをやっていきたい」と語り、コンサートでは第1部で被災地への想いやエピソードを話しつつ「風歌 KAZEUTA」「命結 -ぬちゆい」などを歌い、第2部では没後50年エディット・ピアフに捧ぐという形で行う予定だという。

さらに、東北でのエピソードを聞かせてほしいという質問に、数日前に気仙沼を訪れ「東北の人たちの力強さを感じたのは震災直後だったが、その後、地域がひとつにまとまれない、次にどうしていくべきなのかが見えず、動けない」状況があるといい、「被災した人たちや若い人たちが、それぞれとても違う状況におかれていて、自分の心のうちを語りにくくなっていて、それが大きな悩みになっている」と語った。

最後に、共演するDako-onが「打天」という曲を演奏し、次いで加藤が震災で親を失った三陸の少年の日記をもとにつくった「青いこいのぼりと白いカーネーション」と、もっともっと愛しあわなきゃいけないよという想いを込めたという新曲のラブソング「過ぎし日のラブレター」の2曲を披露した。

本公演の収益金は、子どもたちとその家族を湘南に招き、保養プログラムを実践する「NPO法人こども達に未来をin湘南」などを通じて、福島の子どもたちを支援する活動に使われるとのこと。公演チケットは、チケットぴあにて発売中。

■加藤登紀子・東日本大震災支援チャリティコンサート
6月12日(水)18:30
茅ヶ崎市民文化会館 大ホール(神奈川県)