(左から)貫地谷しほり、竹中直人

昨年末に解散した劇団「東京セレソンデラックス」の名作舞台を映画化した『くちづけ』の完成披露会見が18日、都内で行われ、本作で映画初主演を果たした貫地谷しほりをはじめ、宅間孝行、橋本愛、竹中直人、堤幸彦監督が出席した。

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映画は7歳児レベルの知能を持つ主人公・マコ(貫地谷)が暮らすグループホーム“ひまわり荘”を舞台に、マコの父親で漫画家のいっぽん(竹中)や、友だち・うーやん(宅間)との絆を描く感動作。舞台の公演当時から「魂が震えるほど泣ける」と評価されて、劇団を主宰する宅間のもとには、映像化のオファーが殺到していた。

「ことあるごとに『映画にした方がいいよ』と言っていたら、僕がその監督を務めることになるなんて。まさに天命だと思いました」(堤監督)、「完全に信頼していたので、何の不安も不満もなかったです」(宅間)とファン待望の両雄タッグが実現した。

主演にして難役に挑んだ貫地谷は、シナリオに「涙が止まりませんでした」。それだけに、「これは覚悟が必要だなと思いました」と振り返り、感極まると涙を流す場面も。竹中との共演は3度目で、父娘を演じるのは今回で2度目。「根底にあるのは親子の愛なので、私もお父さんの愛を感じていました。本当に素敵なお父さんでした」と明かし、竹中の頬に感謝の“くちづけ”を贈った。

これには竹中も大感激で「返す言葉もありません。いつも独特で、その独特さがどんどん増していった。もう最高ですよ」と“娘”貫地谷にデレデレ。「マコに『いっぽん』と声をかけられた瞬間から、お父さんになっちゃいました。あとは一生懸命やるだけでしたね」と撮影を振り返っていた。

『くちづけ』
5月25日(土)から全国ロードショー