堂珍嘉邦 堂珍嘉邦

4月19日、Zepp DiverCity TOKYOにて堂珍嘉邦の全国ツアー「TOUR 2013 "OUT THE BOX"」のファイナルが開催された。

同ツアーは、2月にリリースされたソロデビュー・アルバム『OUT THE BOX』を携えての初の全国ツアー。大阪からスタートした計10本のステージ。1年前、ソロ活動という新たな道を歩み出した堂珍にとってこのファイナルは実に感慨深いものになったはずだ。

オープニングを飾ったのは、彼のルーツでもあるビートルズの『A Day In The Life』。サイケデリックな同曲でいきなりディープな音世界へと誘う。続けて、アルバム『OUT THE BOX』から『Shout』『Adored』『OKOKO』と、立て続けに披露。デペッシュモードの『Enjoy The Silence』、ダミアン・ライスの『Rootless Tree』などのカバー曲もセットリストに加えていたが、今の彼のモードにピッタリとハマり、自身のサウンドに変換。その選曲も秀逸だった。

今作は、日本・アメリカ・イギリス・スウェーデンの作家たちとともに作り上げた“耽美エントROCK”がコンセプトに掲げられているだけに、妖艶な楽曲から重厚感あふれるサウンドで、聴く者を圧巻。バンドメンバーにはMONORALからAliらを従えて立つその姿は、何年ものキャリアを重ねたロック・バンドのフロントマンかと錯覚するほどの貫禄と力強さを感じさせてくれた。

MCでは「音楽の夢を叶えるためにこの1年やってきました。正直しんどいこともあった。ひとりの大変さも感じた。それでも自分の嗅覚を信じて、友がいるから乗り越えて行きたい」と言葉にし、バンドメンバーとの固い友情とソロミュージシャンとしての覚悟を誓った。

ソロ活動をスタートして約1年、初となる全国ツアーのファイナル公演は、2012年10月に行った渋谷公会堂での1stライブの彼より、ひと回りもふた回りも大きく、そして迷いのない自信に満ち溢れているように見えた。堂珍嘉邦の音楽の夢は着実に実現に向かっている。

この日のライブの模様がライブ映像として7月にDVDとしてリリースされることも決定。また、ライブ写真をフォトカードにしてお届けする「ぴあメモリアルカード」も下記リンクで受付中。

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