伸びるスマートフォン用モバイルバッテリ 定番アクセサリに昇格

2013.4.23 19:38配信

従来型の携帯電話に比べ、スマートフォンはバッテリのもちがよくない。使い方や機種によっても変わるが、通常は1日1回以上、スリープ(待ち受け)状態のままでも、最低2~3日に一度くらいの頻度で充電しないと、バッテリ切れで使えなくなる。外出先や移動中など、コンセントやパソコンがない環境で充電したいときは、キャリアショップやコンビニなどが提供している無料・有料の充電サービスか、モバイルバッテリを利用するしかない。

●東日本大震災をきっかけに売れ始める 伸び率はケース・保護フィルム以上

家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、スマートフォン用のモバイルバッテリは、東日本大震災が発生した2011年3月以降、販売数が大きく跳ね上がった。販売台数の前年同月比は、11年3月から12年11月までは350%以上、12年12月以降も200%前後と、非常に高い水準で伸び続けている。

季節需要やさまざまなキャンペーンの効果で、今年3月はスマートフォンの月間販売台数が過去2番目に多かった。モバイルバッテリの売れ行きも好調で、月間販売数はそれまで最大だった12年12月を上回り、過去最大を更新した。3年前の10年3月の販売数量をそれぞれ1とした伸び率は、モバイルバッテリ、スマートフォン用保護フィルム(保護シート)、スマートフォン用ケース、スマートフォン本体の順に大きく、なかでもモバイルバッテリは、3年前の時点ではほとんど売れていなかったこともあって、95.2倍と突出している。

東日本大震災をきっかけに注目されるようになったモバイルバッテリは、スマートフォンの普及とともに、「あると便利な定番アクセサリ」に昇格した。スマートフォン購入者を対象としたプレゼントキャンペーンの賞品になることも多く、スマートフォンユーザーなら、今や誰でも知っているアイテムだ。ちなみに2013年3月は、ジャケット・バンパーを含むケースは過去3番目、保護シートは、モバイルバッテリ同様、過去最大の販売数を記録。新OSの登場後にもかかわらず不振だったノートPC、デスクトップPCとは対照的に、スマートフォンとその関連アクセサリは活況を呈した。

●メーカー別シェア1位はエレコム、3月のトップ10は上位3社の製品が独占

ひと言で「モバイルバッテリ」といっても、いろいろなタイプがある。主流は、繰り返し充電できる充電式リチウムイオン電池内蔵タイプだが、別途、電池を購入すればいつでも充電できるアルカリ乾電池タイプや、ニッケル水素電池タイプもある。リチウムイオン電池内蔵タイプのモバイルバッテリの充電方法は、USB、AC(コンセント)、太陽光(ソーラー)などがあり、ほとんどがUSB充電に対応している。

カラーやバッテリ容量ごとにカウントした2013年3月のモバイルバッテリの機種別ランキング1位は、エレコムの「DE-U01L-1810BK」で、2位・3位はバッファローの色違いの同製品「BSMPA03BK」「BSMPA03WH」だった。メーカー別では、エレコム(37.7%)、ソニー(13.1%)、バッファロー(12.6%)、日立マクセル(12.3%)、インプリンク(6.1%)など、上位10社だけで全体の9割以上を占め、他のメーカーはシェア2%未満にとどまっている。

充電式リチウムイオン電池内蔵タイプの税別平均単価は2599円。2年前の11年3月から平均単価は680円ほど下がり、かなり手頃になった。1位の「DE-U01L-1810BK」は、新モデルが出ているうえ、バッテリ容量が1800mAhと小さいので、実勢価格は1000円台。スマートフォンを複数回充電できる5000mAh以上の大容量タイプでも、一部の製品を除けば、おおむね2000円台後半~6000円程度と、それほど高くない。

バッテリ容量帯別販売数量構成比を集計すると、「2000mAh以上~3000mAh未満」が35.1%で最も多い。11年秋頃までは主流だった「1000mAh以上~2000mAh未満」、大容量の「5000mAh以上~6000mAh未満」、「3000mAh以上~5000mAh未満」が10%台後半で並んだ。

モバイルバッテリは、種類が多く、求める条件に合う製品を探すことはなかなか難しいかもしれない。価格は、バッテリ容量だけではなく、急速充電や2台同時充電への対応、対応機種の数、接続ケーブルや充電用ACアダプタといった付属品の種類・有無などによっても変わってくる。

日常的に使うなら持ち運びやすいコンパクトタイプ、停電に備えるならUSB充電に加えて太陽光や手動発電にも対応する多目的タイプ、経年劣化でスマートフォン本体のバッテリがもちが悪くなっているなら大容量タイプがいいだろう。あわせて、スマートフォン・モバイルバッテリ本体の「バッテリ切れ対策」として、オフィスの自分の机や自動車の中などに、予備の充電ケーブルや充電器を用意しておきたい。より安心して使うことができる。(BCN・嵯峨野 芙美)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。

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