――では立候補することについては、悩まなかった?

はい。悩むことなく「あ、出よう!」って決めました。

――でも…今年は条件的にはもしかしたらちょっと苦しいかもしれない、というのもあると思うんですけど、そのあたりについては?

それもすごく思ってるし、自分でも分かってます。でもSNH48になってから、いい意味でAKB48というグループを客観的に見ることができるようになって、今のAKB48に足りないものに気付けたんです。それを自分が選抜に入って少しでも埋めることができたらって。

――具体的には、どんなところ?

いろいろあるんですけど、そうですねー。パフォーマンスをしっかり真面目にやることは当たり前なんですけど、なんか自由な振りの部分もみんなマジメ過ぎるかもしれませんね。ほかのアイドルグループとは違うところがAKB48の良さですから。

――佐江ちゃんはライブでもテレビでもお客さんやカメラに向けて、どんどんアドリブを入れますもんね(笑)

そうなんですよ、ふざけちゃったりとか(笑)。でも、スポーンッと抜けた人がいてもいいんじゃないかなって。自分が、そういう役割になれたらいいかなって。

その意味では、海外へ移籍したことが大きいですよね。留学前はいつも同じようなポジションで踊っていて、自分のことを好きでいてくれる人は常に私のことを見ているから、いつも佐江がキラキラしてるって思ってくれているかもしれないけど、AKB48っていうグループを好きで見ている人からしたら、目立たない場所だったと思うんです。自分も舞台の上では次に何をしなくちゃいけないのか、そのことにしかアタマが回らなくて、どう自分を輝かせられるかなんて考えてもムリでした。

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