2001年5月結成、2004年の解散ライブから7年後の2011年に復活を果たしたバロック。2007年7月結成、今年2013年に結成6周年を迎えるvistlip。それぞれのキャリアに違いはあれど、独特、かつ刺激的な世界観が熱狂的な支持を受けていることは共通の両雄が同じ舞台に立った2マンツアー、<reversion fruits>。そのファイナルを大いなる興奮で飾った、2013年4月27日・SHIBUYA-AXの記念すべきステージをあらためて振り返ってみよう!
 

vistlipがSHIBUYA-AXに強烈なファースト・インパクトを投下!

「今日でツアーの最後、東京いけるか!」(智)。先陣を切ったvistlipは、オープニングナンバー『SINDRA』からいきなり最高潮のテンションを渋谷AXに爆発させる。Tohya、瑠伊、Yuhの楽器陣はスピード感豊かな爆音を響かせ、ギターとともに海はラップを放ち、そこへ智はヘヴィ・スクリーム、そしてメロディを巧みにリレーし……。1曲の中で様々なサウンド・アプローチが次々と展開してゆく様は、まさにvistlipの真骨頂と言っても良い独特のスタイル。「声が聞こえねーよ!」(智)。フロアを埋め尽くしたファンをさらに激しく煽りながら『瞳孔』『closed auction』『想い出CG』と続けたアグレッシブ・ナンバーの連射で、SHIBUYA-AXに強烈なファースト・インパクトを投下する。
 

「ついにね、このバロックとの2マンがファイナルということで寂しい気持ちでいっぱいなんですけど……。最終的には“バロッカー”のみんなもこっちを聴いてくれたり、ウチのファンがバロックを聴いてくれたり、すごいお互いが歩み寄れたんじゃないかなと俺は思ってるんですけど、皆さんはどうですか!」(智)

vistlipのファンとバロックのファンがひとつになって、大きな拍手がステージへ贈られる。両バンドのメンバーはもちろん、それぞれのファンにも一体感が生まれることは2マンツアーならではの素晴らしい意義。そんなファンへさらに彼らが贈ったのは、『inc.』『CHIMERA』『Light up』の新曲群。11thシングルのタイトルナンバー『CHIMERA』を筆頭に、リズミカルなサウンドに支えられて美しいメロディが大きく広がっていく。海とYuhはアイコンタクトを交わして疾走&交差したりと、パフォーマンス面でもファンの目を奪うステージは、激しさの中にも確かなメロディ・センスが光るvistlipらしい世界観が余すところなく表現されていた。