清水ミチコ 清水ミチコ

清水ミチコの3年振りとなる単独ライブツアー「清水ミチコお楽しみ会」が4月26日に日本青年館で行われた。

4月よりスタートした同ツアーは全国21か所25公演行われる。東京公演初日となるこの日、日本青年館に集まった客層はバラエティに富んでいた。ネクタイ姿のサラリーマンから女子高生まで、さらには「ガラスの仮面」の“紫のバラの人”大都芸能の速水真澄社長からも花が届いていており、清水のファン層の広さを感じさせる。

舞台上に置かれたグランドピアノを唯一の「相方」にして行われるパフォーマンスは、ソロライブでありながら、おもちゃ箱をひっくり返したかのようなわくわく感と意外性に満ちていた。清水がデビュー前からレパートリーにしていた、矢野顕子、桃井かおり、ユーミンのモノマネに感嘆の声をもらし、初めて見聞する新ネタにドカドカと笑い転げる。随所に差し込まれる映像では、あの某大物女優との対決や、2013年の新キャラ、浅草のトップスター、轟寿々帆(とどろきすずほ)や、韓流5人グループBlack Hole との邂逅も。歌う表情やピアノの指づかいまで意識した弾き語りを行いながらのモノマネや音楽ネタ。予想できない抱腹絶倒の笑いと風刺の利いたコントが嵐のように降り注いでくるライブは、舞台上にいるのが清水一人であることを忘れてしまいそうなくらい、賑やかで、痛快だ。

テレビで充分に見知っているはずの清水の、よりディープな芸と高度な音楽性、才能の多彩さを存分に堪能できる幸福に客席は不思議な一体感に包まれる。2時間弱にわたる抱腹絶倒の時間が終わり、会場が明るくなったとき、周囲を見渡すと、幸福そうな笑顔、笑顔、笑顔。日本のエンターテインメントはなんて奥深いのだろうか、と感じさせる夜だった。

なお、単独ライブツアーは7月19日(金)に東京・渋谷公会堂での追加公演が決定。6月21日(金)、22日(土)に同会場で行われる公演は既に完売しているため、気になる方は追加公演をチェック。