実際にPCスーツを着用中の社員に話を聞いてみました。男性エンジニアは「慢性的な肩や腰の問題に悩まされていましたが、肩や腰への絶妙なフィット感があるせいか、残業がある日でも身体がラクになりました」とツラかった肩・腰の負担減を挙げます。

「ガチガチ感はなくやわらかさのある着圧なので、自然と正しい姿勢になるのがいいですね」と話すのは女性ディレクター。同じく、男性エンジニアも「PCスーツを着るようになって、姿勢がよくなったと周りから言われます。着圧で緊張感があるからだと思います」と、姿勢が改善されたことを喜んでいました。

身体の部位に合った適切な着圧が、着ているうちに肩や腰の悩みが軽減されるなど、自身の身体の変化を実感する社員が目立ちました。現在サイバー・バズでは、正式な導入を目指して制度を整えている段階だとか。
 

「社内的に無視できない問題だった」株式会社LIG

サイバー・バズよりも一足早く、2013年2月にPCスーツを、社内エンジニア向けに導入して話題となったのは、Webサイトの企画、開発や各種システム開発を行う株式会社LIG(台東区)。
 

「長時間のデスクワークが身体に与える負担に関して、社内的にも無視できない状況でした。対策を探しているときに、以前からお取引があった、日本でSKINSブランドの販売をしているデサント様のご厚意で、PCスーツを試着させて頂く機会を頂きました。社員からは『前から欲しかった』『見た目がカッコいい』と好評でしたので、制度として活用できないかと考えました」(広報/ひろゆきさん)

社内のエンジニア6名へPCスーツを配布したところ、男性エンジニアは「心地よいレベルの締めつけ感が一度着るとクセになります」と、着心地のよさを強調。「腰にかかっていた負担が解消されたような気がします」と話すデザイナーも。

「PCスーツの導入をきっかけに、健康面でもっと気を遣おうと、社内的にも意識するようになりました」との声も。まずは社員の健康を気遣って、心地よく働いてもらおうとする、社内制度・福利厚生の新しいスタイルに、今後注目が集まりそうです。

 

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。