「大阪が誇る伝統芸能『文楽』の魅力を、みんなと分かち合いたい」という思いで在阪の放送局が集まり、ナレッジキャピタルと共に2015年から毎年開催している『うめだ文楽』。2018年2月には4度目の公演が行われ、若手技芸員による上演のほか、桂南光、NAOTOら様々な分野から招いたゲストと技芸員によるトークショーも展開。演目は「傾城恋飛脚 新口村の段」で、親子の情愛、男女の愛を描いた涙を誘う物語だ。

「うめだ文楽2018」チケット情報

会場のナレッジシアターが入るグランフロント大阪北館1階の「カフェラボ」では演目に登場する遊女・梅川の名にちなんだ梅を使った2種類のコラボドリンク「梅みるく&ももスムージー」(550円)と「ホット梅ロゼサングリア」(550円)を2月4日(日)まで期間限定で販売する。

12月21日には「カフェラボ」にて技芸員によるPRパフォーマンスが行われ、人形遣いの吉田簑紫郎、吉田玉彦、吉田玉延が梅川を巧みに操り、居合わせた人々にスムージーを受け渡した。

お昼過ぎ、様々な客がくつろぐ店内に遊女、梅川が現れた。非日常的な場面にざわめきが起きつつも、梅川からドリンクを受け取ったお客様は皆、笑顔に。小さな子どもたちは驚きを隠せない様子だったが、その一挙手一投足を興味深く見つめていた。

「お客様が寛いでおられる中でお邪魔にならなかったか、気を遣いました」と、梅川のかしらを操り、本公演のリーダーも務める簑紫郎。「文楽は堅苦しい、難しいのではというイメージがあると思うので、いつもとは違うアプローチで知っていただくきっかけになったと思う」とPRイベントも楽しんだ様子。若手の技芸員にとって成長の場ともなっている『うめだ文楽』。簑紫郎は「梅川は遊女なので色香を保ちつつ、湿っぽさや疲れきった様子をどう見せるか。クライマックスでの情けをかける場面も見せどころです」と気合を入れる。

本番では「新口村」にたどりつくまでの場面をスクリーンで見せる。「ストーリーがわからなくても楽しんでもらえると思います。人形がきれいだな、太夫の語りがすごいな、三味線の音色がいいなとか、そんな感じでいいので、ニュートラルに見てほしいです」と誘う。

『うめだ文楽2018』は2月2日(金)~4日(日)までナレッジシアターで開催。チケット発売中。

なお、文楽人形「梅川」によるコラボドリンクサーブは12月22日(金)14時00分~14時20分にも実施される。

◆販売期間:12月21日(木)~2月4日(日)
◆文楽人形「梅川」によるコラボドリンクサーブ
12月22日(金)14時00分~14時20分

取材・文:岩本和子