小笠原満男(鹿島アントラーズ) (C)J.LEAGUE PHOTOS 小笠原満男(鹿島アントラーズ) (C)J.LEAGUE PHOTOS

約1か月半のJ1リーグ戦中断期間を前に、調子を取り戻してきた両チームが激突する。ホームスタジアムで迎え撃つのは鹿島アントラーズ。開幕4試合こそ1勝2分1敗ともたついたものの、ここ8試合は5勝2分1敗、唯一の敗戦も浦和レッズ戦での不運な判定に泣いただけだ。アウェイから乗り込むのはFC東京。2連勝スタートから一転、4連敗を喫するも、7節以降は4勝1分1敗と持ち直した。鹿島は暫定4位、FC東京は7位である。

5月25日(土)・鹿島アントラーズ×FC東京 チケット情報

両軍の生命線はボランチである。鹿島には小笠原満男&柴崎岳というJリーグ随一のパサーが中盤の底に並ぶ。ともに1本のパスで決定機を生み出すことができる。小笠原は正確なプレーキック、柴崎は強烈なミドルシュートも誇る。相手ボールを奪い一気にカウンターを仕掛けたかと思えば、最終ラインへのバッグパスでチームを落ち着かせる。小笠原も柴崎もTPOに合わせた手綱さばきはお手の物。

対するFC東京には、高橋秀人&米本拓司というJリーグ屈指の運動量とボール奪取力を誇るふたりが揃う。相手チームが最終ラインから縦パスを狙えばしめたもの。まず高橋が激しいチェックを見せ、すかさず米本がボールを刈り取る。守備時のふたりの距離感は絶妙ゆえ、「もし抜かれたら……」なんて躊躇せず激しく当たることができる。たとえボールを奪えなくても、相手の攻めを遅らせ、その間に守備の陣形を整える時間を作る。

鋭い矛・小笠原&柴崎と、頑強な盾・高橋&米本。どちらが中盤の主導権を握るかが、勝敗を左右する。攻撃陣はともに好調だ。鹿島は前節・名古屋グランパス戦で、5ゴールで得点ランキング8位タイのダヴィを欠きながら、3得点をマークした。ダメ押しの3点目をマークしたFW・大迫勇也のパフォーマンスに、敵将・ストイコビッチ監督も「今日は大迫選手がハイレベルなプレーを見せていた。シュートも打てるし、ボールをコントロールできる」と脱帽したほど。

FC東京の攻撃力は直近6試合で14得点とイケイケ状態にある。得点ランク2位タイにつけるFW・渡邉千真が8ゴールと好調を維持する。新加入の李忠成がチームにフィットしてきたのも大きい。FC東京のパスサッカーにあって、李の果敢なドリブルは攻撃のリズムに変化をつける。そもそも、李とともに、東慶悟、石川直宏、長谷川アーリアジャスール、ルーカスが合計12ゴールをマークするほど2列目のタレントは揃っている。対戦相手、時間帯によって、攻撃の形を変えられるのもFC東京の強みだ。

5月25日(土)・鹿島アントラーズ×FC東京・カシマサッカースタジアムのチケットは発売中。