左から、藤山直美、高畑淳子 左から、藤山直美、高畑淳子

すぐれた業績を上げた演劇人を表彰する「第38回菊田一夫演劇賞」の授賞式が5月22日、都内で行われた。菊田一夫演劇大賞は、舞台『ええから加減』で初共演、漫才コンビ役を熱演した藤山直美、高畑淳子が受賞。舞台『ええから加減』は9月から再演も決定している。そのほか、演劇賞で安蘭けい、加藤健一、坂本真綾、松井るみ、特別賞では浜木綿子、黒柳徹子が受賞した。

舞台『ええから加減』チケット情報

藤山直美は「去年東宝様よりご縁を頂きまして、高畑淳子さんとみなさん一緒に舞台に立たせて頂きました。良いご縁を頂きまして、良い舞台に立たせて頂きまして、良い共演者の皆様、スタッフの皆様、関係者の皆様に巡り合えたことを、心より感謝いたしております。なかなか私は東宝の舞台に立たせて頂くというご縁はなかったんですけれども、去年の『ええから加減』を機に、本当にいい作品に巡り会えたことを、心より感謝いたしております。役者1人では何もできません。共演者の皆様、関係者の皆様、そしてスタッフの皆様の力を頂きまして1つの舞台が出来上がり、お客様に来て頂くことができて、1つの公演が成り立つわけでございます。ご縁を頂きました皆様方に心より感謝いたしまして、秋からまたこの公演の巡業に行かせて頂きますので、心を引き締めてお客様に喜んで頂けますことだけを目の前に置きまして、一生懸命高畑さん・みなさんとお芝居に精進させていただきます。もう一度また引き締めて、頑張らせていただきます。ありがとうございます。身に余る光栄でございます。感謝いたします。本当にありがとうございました」。

高畑淳子は「藤山直美さんと誰を漫才コンビとして組ませるかという時に、よくぞよくぞ私のことを思い出して頂けたなと、深く深く感謝する次第でございます。私は藤山さんの軽い“追っかけ”でして、友達が出ていると楽屋で遭遇しないかなと、楽屋をウロウロしておりまして、初めて生の藤山さんに会ったのはお手洗いでした(笑)。ピンクのガウンを着ている藤山さんと、まさかお手洗いで会うとは…。これは良かったな、なんて思っているそんなミーハーな人間が、『ええから加減』という舞台に立たせていただいて、ほとんど記憶がありません。中国の卓球選手のような藤山さんが現れて、打たれる球をただただ無心で拾っているうちに声が枯れてしまって、たぶんこの賞を審査した方は声が枯れていない時の私を見ていただいたのではないかと、思ったりもしております。今年はもう少し落ち着いて…・あ、でも落ち着いても良いことがないので、やっぱり無心に球を拾って、動物のような藤山さんに付いて(笑)、あるがままにお客様とライブを楽しんで、そして舞台の最初と最後が漫才であるというこの過酷な舞台はプロデューサーに言わせると「これはスピルバーグだ」ということなんですが、これからも挑戦していきたいと思います」と挨拶、受賞の喜びを語った。

舞台『ええから加減』は、9月27日(金)の東京・THEATRE1010公演を皮切りに、10月に石川・金沢歌劇座、サンケイホールブリーゼ、愛知・中日劇場、11月に東京・シアタークリエで上演。

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