佐藤健

映画『リアル~完全なる首長竜の日~』が1日に公開を迎え、佐藤健、綾瀬はるか、中谷美紀、オダギリジョー、黒沢清監督が都内劇場で行われた舞台あいさつに登壇した。

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意識不明の恋人の意識の中に“センシング”という最新医療技術を駆使して入り込んでいく青年が目の当たりにする驚くべき“真実”を描くミステリー。キャスト4人が劇中で顔を揃えるシーンがないため、4人がこうして一堂に会するのは初めてのこと。以前から黒沢作品に出演経験のある中谷とオダギリさえもこの日「はじめまして」と初対面のあいさつを交わしていたという。

黒沢監督はこの4人を1本の作品で起用した点について「映画3本分くらいのものを1本に詰め込んだ感じ。みなさんが集まってくださり感激しております」と感慨深げ。初めて黒沢作品に出演した佐藤に関してはNHKの大河ドラマ「龍馬伝」の頃から気になっていたそうで「顔つきがいいですよね。これは褒め言葉なんですが、見てるだけで怖くなる」と称賛をおくる。佐藤は「恐縮です。生まれつき“ビックリ顔”なんです(笑)。両親に感謝したいです」と笑顔を見せた。

「龍馬伝」の佐藤に、現在放送中の「八重の桜」で主人公八重を演じる綾瀬、その夫役を演じることになるオダギリ、そして来年の「軍師官兵衛」で黒田官兵衛(岡田准一)の妻を演じる中谷と、俳優陣全員が大河俳優ということで、話題は映画そっちのけでなぜか大河のことばかりに…。

綾瀬は中谷への大河ドラマの現場におけるアドバイスを求められると「私がアドバイスなんて…」と恐縮しつつも、「長丁場なので、空き時間にちょいちょい寝て、リセットできれば夜も頑張れます」と助言をおくった。

中谷は本作での綾瀬との撮影をふり返り「私がトイレに行くたびに、はるかちゃんはいつも付いてきて『屁負い比丘尼でございます』って言ってずっと待ってるんですよ」と綾瀬の奇行を暴露。綾瀬は「昔のお姫様はおならができなかったので、しちゃった時に『私です』と言う役目なんです」と中谷への尊敬の念(?)を行動で示していた模様。美女2人のコミカルなやり取りに会場は爆笑に包まれていた。

なお本作は台湾、香港、シンガポール、フランスでの公開に加え、スイスのロカルノ国際映画祭のコンペティション部門への出品も決定。佐藤は「日本の映画の良さを海外の人にもっと知ってもらいたい。ここにはいないスタッフ、キャストのためにも何か賞をとることができたら」と期待を口にした。

『リアル~完全なる首長竜の日~』
6月1日(土)より全国東宝系ロードショー