上山竜司らがネズミに! 児童文学の傑作をミュージカル化、『冒険者たち』が開幕

2013.6.7 21:34配信
ミュージカル『冒険者たち ~The Gamba 9~』 ミュージカル『冒険者たち ~The Gamba 9~』

上山竜司ら勢いのある若手俳優たちがネズミに扮するミュージカル『冒険者たち ~The Gamba 9~』が6月6日、東京・サンシャイン劇場で開幕した。1972年に出版された斎藤惇夫の児童文学『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』が原作。これまでに劇団四季をはじめ、多くのカンパニーで舞台化されているが、今回の舞台は菅野こうめいが脚本・演出を手がけ、振付稼業air:manが振付を担当するなどバラエティに富んだクリエイターが集結、子どものみならず大人が観ても楽しめるミュージカルに仕上がった。

ミュージカル『冒険者たち ~The Gamba 9~』チケット情報

物語は町ネズミのガンバが主人公。ある日ガンバは、海を見に行こうと友だちのマンプクに誘われ港へ行き、船乗りネズミたちの集会に参加することに。ボスのヨイショら船乗りネズミたちと仲良くなったガンバだったが、そこへ傷ついた島ネズミの忠太がやってくる。彼は恐ろしいイタチのノロイに絶滅されそうになっている島を助けてくれと言うのだが……。

正義感はあるが猪突猛進のガンバにRUN&GUNの上山竜司、いかさま博打が得意でニヒルさを漂わせるイカサマに辻本祐樹、ポエマーで少々ナルシストの気があるシジンに大山真志、ぼんやりとしているボーボに土屋シオン。個性的なガンバの仲間たちを、旬の若手俳優らが時にマンガチックに時にシリアスに、青春のごとく生き生きと演じているのが観ていて楽しい。それぞれの個性をうまく表現する衣裳も見どころだ。キーマンの忠太に扮する山下翔央は思いつめた眼差しとキレのあるダンスで魅せ、島ネズミのリーダー一郎を和田琢磨は存在感たっぷりに演じ、延山信弘は見事な空中パフォーマンスで作品に立体感を加える。若手が個性を炸裂させれば、ベテラン陣も負けじと強烈なキャラクターになりきった。森田ガンツ、尾藤イサオらが軽妙さと絶妙な芝居で引き締め、ノロイ役の今拓哉は朗々とした歌声と怪しげな立ち居振る舞いで異空間を作り上げる。そして船長ヨイショを熱演した坂元健児が、歌にアクロバットにと大活躍。ジャック・スパロウもどきの扮装で楽しそうに舞台上を駆け回り、上山扮するガンバとの息のあったやりとりでも舞台を盛り上げていた。

到底かなうはずはない大きな敵に、仲間たちが力を合わせて挑む、冒険ものの真骨頂のような物語。仲間たちははじめから息ぴったりというわけではなく、デコボコの個性がぶつかり、反発し、時にくじけることもある。だが、そのデコボコさこそが魅力だ。補い合い助け合う小さなネズミたちの大きな勇気に、いつの間にか忘れていた大切なことを思い出させてもらえるような、愛らしくもどこか懐かしい作品だ。

公演は6月16日(日)まで同劇場にて。6月22日(土)には愛知・名鉄ホールでも上演される。チケットは発売中。

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