短編映画『ブルー・アンブレラ』 (C)2013 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

7月に公開されるディズニー/ピクサーの新作映画『モンスターズ・ユニバーシティ』と同時上映される短編映画『ブルー・アンブレラ』の特別映像が公開された。

特別映像

本作は、『カーズ2』、『トイ・ストーリー3』などのカメラやレイアウトを担当したサーシャ・アンセルドの監督作品で、都会で偶然に出会った“青い傘”と“赤い傘”を主人公したラブ・ストーリー。『パンチ・ドランク・ラブ』や『脳内ニューヨーク』で知られる音楽家ジョン・ブライオンがサラ・ジャフィをヴォーカルに迎えて製作した音楽とCG映像がシンクロする美しい作品に仕上がっているという。

このほど公開された映像は30秒ほどの短いものだが「これは実写なのでは?」と思ってしまうほど自然な映像に驚かされる。アンセルド監督は「究極的にはストーリーがこのスタイルを求めていたんだ。都会が雨によって魔法のような場所に変わる。魔法のような要素を、奇跡の瞬間を強調するためにはマジカルな世界に入る前に、現時的な世界をしっかり描くことが重要だった。世界をマンガ的に描写してしまってはこの効果が得られない」と語る。確かに本作のスタッフはCGを精細に描きこむだけでなく、実写のレンズによって生じるボケや退色したような色味の変化、フレア(映像の暗部に光源の光が漏れてしまう現象)まで完璧に表現しようとしている。

さらに監督は「CGアニメーションは、“アニメーション映画はこうあるべき!”という先入観がある。その独自のルックやスタイルに制限されてしまっていると感じていた。お馴染みのルックやスタイルを維持する必要なんてまるでないのに、それに慣れているという理由だけで、ずっと維持されていた。ただ、ピクサーに関しては凝り固まった概念は皆無だ」という。確かにディズニー/ピクサーの名作『ウォーリー』ではCGを使って“レンズの効果”を再現するべく様々な試みがなされていたが、『ブルー・アンブレラ』はその試みを引き継ぐ作品になりそうだ。

『モンスターズ・ユニバーシティ』は、りっぱな“怖がらせ屋”になることを夢見て名門学校“モンスターズ・ユニバーシティ”に入学したひとつ目のモンスター・マイクと、彼のルームメイトで怖がらせの才能を持つサリーが、モンスター界を揺るがす壮大な事件に巻き込まれる様を描いた超大作。

『モンスターズ・ユニバーシティ』
同時上映:短編『ブルー・アンブレラ』
7月6日(土) 全国ロードショー 2D・3D同時公開