1 夫婦同姓は日本の伝統

意外に知っている人が少ないのですが、これは端的にいって、正確ではありません。夫婦同姓の歴史は短く、法務省のホームページにも記載されています。

今の民法のもとになった旧法が成立したのは、明治31年。それ以前は、もともと一般人に氏の使用が義務化されておらず、その後もしばらくのあいだ、明治政府は国民に「夫婦別氏」を適用させていたそうです。

2 夫婦別姓にすると、家族の一体感がそこなわれる

夫婦同姓でも、「一体感のなさそうな」家族なんていくらでもあると思いませんか?
ちょっと思いつくだけでも、別居中の夫婦、家のなかでもメールでやり取りをする夫婦、離婚後も子どものためを思って同居を続ける夫婦など、さまざまな形の同姓家族がいます。

先に登場した吉田さんも、同姓だったときの方が妻との溝を感じたと言っています。

そもそも家族の一体感という、可視化できないことがそこなわれるということ自体、おかしな言い分だと思うのですが、いかがでしょうか。

3 子どもがかわいそう

これも、あまり論理的な指摘ではない気がします。子どもにとっては名前が同じことよりも、家族が仲良く暮らすことの方がずっとうれしいのではないでしょうか。

2015年の夫婦別姓訴訟を担当した榊原富士子弁護士の知る事実婚夫婦のあいだに産まれた双子の子どもは、それぞれ夫と妻の姓にしているため、同じ顔なのに苗字が違うそうです。そのことで嫌なことがあったか、と聞いたところ、まったくないけれど、聞かれたときに説明するのが面倒とのことでした。

吉田さんの子どもの姓は、最初から妻氏で、現在、パパと子どもの姓が異なることで子どもがつらい思いをすることはないと言っていました。姓が変わったのはパパだけですからね。

ちなみにうちの息子にも聞いてみました。息子は私と同じ姓なのですが、「ない!」と即答でした。

きっかけは女性から

育休などもそうですが、女性からのひとことが、男性が変わるきっかけになることは多いようです。

フォーラムでは、「妻のことをグッジョブというツイートがありましたが、私がグッジョブですよ!」と会場の笑いを誘っていた青野さんは、「女性の方は、私の妻のようにあきらめずにまず自分の希望や気持ちを伝えてほしい」とのメッセージを発信していました。

女の欲望が世界を変えていくのかもしれませんね。