マット・ギタウ(サントリーサンゴリアス) (C)F.SANO マット・ギタウ(サントリーサンゴリアス) (C)F.SANO

勝ち上がってきたのは、やはりこの2チームだった。『第55回 日本ラグビーフットボール選手権大会』決勝はサントリー×パナソニックのカードとなった。12勝1敗・レッドカンファレンス1位の昨季王者と13戦全勝・ホワイトカンファレンス1位の激突だ。

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準決勝は、少々意外な結果に。サントリーがヤマハ発動機を49-7と圧倒したのに対し、パナソニックはトヨタ自動車に17-11と辛勝。戦いぶりは異なったが、サントリーもパナソニックも選手層の厚さを見せ付けた。小野晃征とベリック・バーンズというそれぞれの司令塔を欠いた両軍だが、背番号10を担ったマット・ギタウと山沢拓也がその穴を見事に埋めたのだ。

ギタウはヤマハのLOヨハン・バードールがシンビンとなった直後の22分に、スペースを突きトライを奪うとともに、7本のGをすべて決めた。一方山沢は13分に3人飛ばしのパスでWTB福岡堅樹を逆転トライに導くと、36分にはパスダミーでトヨタ守備網を突破し、CTBディグビ・イオアネをトライへ誘った。試合内容に不満を覗かせたロビー・ディーンズ監督も「若い山沢のファンタスティックなプレイは称賛に値する」と語るほど。

両軍の試合登録メンバーは以下の通り。
【サントリー】1石原慎太郎、2北出卓也、3須藤元樹、4ジョー・ウィーラー、5真壁伸弥、6ツイ ヘンドリック、7西川征克、8ショーン・マクマーン、9流大、10マット・ギタウ、11江見翔太、12中村亮土、13村田大志、14中鶴隆彰、15松島幸太朗、16中村駿太、17森川由起乙、18垣永真之介、19飯野晃司、20ジョーダン・スマイラー、21日和佐篤、22キャンベル・マグネイ、23竹本竜太郎
【パナソニック】1稲垣啓太、2堀江翔太、3ヴァル アサエリ愛、4サム・ワイクス、5ヒーナン ダニエル、6布巻峻介、7デービッド・ポーコック、8ベン・ガンター、9田中史朗、10ベリック・バーンズ、11福岡堅樹、12松田力也、13笹倉康誉、14山田章仁、15藤田慶和、16坂手淳史、17田村エムセン、18平野翔平、19長谷川崚太、20谷昌樹、21内田啓介、22山沢拓也、23ディグビ・イオアネ

サントリーは準決勝に続き、SOにギタウが入るが、パナソニックはバーンズが定位置に帰って来た。後半の勝負どころで山沢投入のカードも持つ。

ボールを保持してトライを取り切るサントリーが2年連続2冠を達成するのか、ポゼッションで下回ってもタイトなディフェンスから強力バックスリーのカウンターでトライを奪うパナソニックが2年ぶり2冠を成し遂げるのか。『日本選手権』決勝は1月13日(土)・秩父宮ラグビー場にてキックオフ。ヤマハ発動機×トヨタ自動車の3位決定戦も同日開催。チケット発売中。