9mm Parabellum Bullet『Wanderland』(『RD 潜脳調査室』OP)

"オルタナティヴ"な質感を持ったロック・サウンドがアニメの主題歌としてテレビから流れてくる……その新鮮な光景でアニメファンとロックファンに驚きを与えてくれた曲が、『RD 潜脳調査室』のオープニング主題歌に起用された9mm Parabellum Bulletの『Wanderland』です。

歌謡曲的な響きとは明らかにニュアンスが異なるヴォーカルや歪みまくったギターなどのオルタナティヴなロック・サウンドをアニメ作品の主題歌として耳にした瞬間のインパクトは絶大で、こうした"尖った"楽曲がアニメというポップカルチャーとの繋がりを持ったという事実に、当時は大いに感慨を抱いたものです。

この『Wanderland』以前にも、オルタナティヴなサウンドに「ポップなメロディー」と「明快な楽曲構成」を持ち込むことで、幅広い層にその音楽的魅力と才能を伝搬することに成功したASIAN KUNG-FU GENERATIONやBase Ball Bear、或いは、アニメやアイドル関連のコンポーザーとしても活躍するCOALTAR OF THE DEEPERSのNARASAKIさんといったクリエイターや、『フリクリ』や『交響詩篇エウレカセブン』のように、「アニメ」と「オルタナティヴ・ロック」の接点を生み出した先達は存在していましたが、キューミリのアニメ作品への起用も、そうした邂逅の象徴的な事象であり、ひとつのマイルストーンとしての輝きを現在まで放ち続けているように思います。

『RD 潜脳調査室』が放映されていた「日本テレビの火曜深夜枠」のアニメ主題歌は、ヴィジュアル系バンドやラウドロックのバンドによるハードな楽曲など、攻めた選曲が多かったのですが、その中でも特に意義深いナンバーです。

結(早見沙織)、月海(井上麻里奈)、草野(花澤香菜)、松(遠藤綾)『セキレイ』(『セキレイ』OP)

こちらも神前暁さんの作・編曲による2008年作。曲名と同タイトルの美少女バトルアニメの主題歌として書き下ろされた楽曲で、その勇壮なメロディを最大の魅力としています。

緻密な打ち込みによって、ストリングスやホーンセクションを重ね、厚みを増した複層的な音作りに加えて、一気に感情を高めていくかのように飛翔するサビのメロディが素晴らしく、心をが震わせるような感動的なニュアンスを全編に渡って宿している楽曲です。

また、歌っている声優陣の顔ぶれも何とも豪華で、アニメに主演していた早見沙さん、井上麻里奈さん、花澤香菜さん、そして、遠藤綾さんという、それぞれに歌唱力に定評がある女性声優がキャラクター名義で歌唱を担当。4人の歌声が、サビでユニゾンする時の圧倒的な快感も本曲の持ち味となっています。

現在では、ソロ歌手としても活躍されている早見沙織さんにとって活動初期の主演作としても知られる本作。早見さんのファンならば、絶対にチェックしておきたい1曲です!

THYME『forever we can make it!』(『To LOVEる -とらぶる-』OP)

『週刊少年ジャンプ』連載時に、その過激なお色気描写で話題を呼び、その後、様々なメディアミックス展開やスピンオフ作を生み出した『To LOVEる -とらぶる-』のテレビアニメ化も今から10年前の2008年の出来事。

男女混合のスリーピースバンド、THYMEが歌う『forever we can make it!』は、英国の匂いを感じさせる硬派なガールズ・ロック。ガレージロックのようなラフで硬質なバンドサウンドと、ちょっとハスキーな女性ヴォーカリストの組み合わせは色気とカッコ良さを楽曲内に生み出しており、そのスタイリッシュなサウンドは、この年のアニソンシーンでも強い印象を残しました。

この音にして、『To LOVEる -とらぶる-』の主題歌という良い意味でのギャップも、却って曲の個性を引き立てていたように思います。

THYMEは、同年に放映された『魔法遣いに大切なこと~夏のソラ~』に提供した『Fly Away』も良曲で、そちらもオススメですよ。

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