大友克洋監督、9年ぶりの新作でこだわったのは“江戸時代の走り”

2013.6.22 19:5配信
『SHORT PEACE』トークイベントの模様 (左から)森田修平氏、大友克洋監督、安藤裕章氏、カトキハジメ氏

大友克洋監督の9年ぶりの新作『火要鎮』を含む短編アニメーション4編をまとめたオムニバス映画『SHORT PEACE』の公開を前に22日、東京・アップルストア銀座でトークイベントが開催され、大友監督をはじめ、本作に参加した森田修平氏(『九十九』)、安藤裕章氏(『GAMBO』)、カトキハジメ氏(『武器よさらば』)が出席した。

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大友監督にとっては、『スチームボーイ』(2004)以来9年ぶりの劇場公開作である『火要鎮』は、江戸の町を舞台に、火消しに恋した商家の娘の悲劇を描く“絵巻物”テイストの一作。昨年のアヌシー国際アニメーション映画祭短編部門優秀賞、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞などを受賞しており、「最初に短編を作ろうという話があり、アヌシーへの出品も考えていたので、日本的なモチーフをもった時代劇がいいかなと思った」(大友監督)。イベントでは、大友監督の直筆による横描きの絵コンテも公開され、ファンはもちろん、同席した森田監督らも興味津々だった。

特にこだわったのは、江戸時代の人々の“走り”だといい「両手を振って走るのは、明治以降の西洋文化の影響。では、実際にどう走っていたのか。スタッフ総出で青梅街道をモップ片手に走り、研究しました。たくさん新しいチャレンジをした作品だけど、やっぱり走りにはこだわった」と裏話を披露していた。

『SHORT PEACE』は、大友監督の『火要鎮』をはじめ、同じく江戸時代を舞台に、“モノ”にまつわる摩訶不思議な体験をする男を描いた『九十九』、恐ろしい赤鬼と人の言葉を理解する白熊のバトルを描くバイオレンス作『GAMBO』、大友監督の名作短編を映像化した『武器よさらば』、そして森本晃司監督が手がけたオープニングアニメーションで構成される。“日本”が共通テーマになっており、大友監督は「ジャパニメーションって好きな言葉じゃないし、今や僕らが好きに作れば、それが日本らしさになるかなって。CG技術が発達するなか、逆にCGにとらわれ過ぎずに、やりたいことをやるしかないと思っている」と作品づくりへの思いを語っていた。

『SHORT PEACE』
7月20日(土)ロードショー

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