藤澤ノリマサ 藤澤ノリマサ

6月1日(土)に東京・Bunkamuraオーチャードホールで「藤澤ノリマサ 5th Anniversary CONCERT」が開催された。

藤澤がデビュー5周年を迎えた記念として開催される今回の公演。ぴあのインタビューでは「これまでの集大成というのは勿論なんですが、これから6年目7年目を迎えるにあたって、新しい自分を出そうという面も出てくると思います」と語っていた藤澤。どのようなライブを見せてくれるのか、期待が高まる。

会場には幅広い世代のファンが、藤澤のアニバーサリーライブを見届けようと集まっていた。開演時間となり、ライブがスタート。するとステージには藤澤と、今回、音楽監督として参加した武部聡志の2人だけ。どういう事なんだろうと考える間もなく、井上陽水のカバー『少年時代』を披露。ピアノの綺麗な音色と、圧倒的なボーカルに会場全体から息を飲む音が聞こえたような気がした。今回のライブは二部構成になっていて、まず第一部は武部と2人きりのステージ。『青春の影/チューリップ』や『君住む街へ/オフコース』などのカバーを披露する曲間に、藤澤がストーリーテラーとなり、物語の朗読を挟み込む。物語の主人公の感情揺れ動きと、楽曲の内容が見事に合致し、どんどんステージに引き込まれていく。改めて、藤澤の表現力の高さを思い知らされた。

休憩を挟んで、今度はバンドが登場しての第二部。おごそかな雰囲気だった第一部とはうって変わって、スタートから『希望の歌~交響曲第九番~』を力強く熱唱。跳ねるようなメロディに呼応するように、満員の観客席も大盛り上がり。曲間のMCで藤澤は「オーチャードが目標だった」と感無量の様子。ただ「(オーチャードは)デカイ!」と茶目っ気溢れる感想も忘れないのが彼らしい。

その後も『月の光』『愛は今も』『ダッタン人の踊り』など名曲を披露。終盤では客席全員が立ち上がり、手拍子をする姿が見受けられた。

アンコールでは9月25日(水)にリリースされる新曲『Period.』をいち早く披露。彼の歌声が堪能できるバラードに仕上がっており、この日会場にいた人は今から発売が待ち遠しくなったのではないだろうか。

ライブでも告知されていたが、今年の11月よりコンサートツアーを行う藤澤ノリマサ。2013年の後半も彼の活躍が大いに期待できそうだ。