大歓声に包まれる中、ふたりが一発目に放つのは、その、最新曲『Reboot』。再起動を意味し、再び歩みを始めるふたりにふさわしい一曲をノッケから、まさかのムービングステージでパフォーマンス。おなじみのクルー、TOHOダンサーズを従え、決意表明であるかように歌い踊る姿は、スタイルの良さはもちろん、威風堂々、気品あふれるオーラを放つ。そんなふたりに5万5000人は目を奪われるばかり。そこから一気に、後方サブステージへ移動しての『ANDROID』、中央サブステージとTIMEツアーで出現したプロペラ型の回転ステージでの『Humanoids』と、大移動しながらダンス曲をたたみかけ、興奮を加速させていった。

ユンホとチャンミン

「皆さん、こんばんは、東方神起です」。最初のMCでは、変わらない挨拶に笑みがこぼれる。2年半ぶりのツアーで「残念ならが、2歳年を取ったけど、熱気やパワーは衰えてないですよね?」と問いかけるチャンミン。ユンホは「ここにるみんなと一緒にすてきな思い出を作りたいと思うので、ちゃんと付いて来て! 今日、ヤバイかも!」と予告する。

どこで見てもきっと楽しい
変わらないことの安心と喜び

頭の3曲で、その豪華さに驚かされたが、これまで以上に「客席のどこにいても楽しめるように」という意図を感じるさまざまな趣向を凝らした演出が光った本公演。それは、「上の方、後ろの方、奥の方に近づくため、スタッフと悩み相談して作ったステージ」(ユンホ)と考え抜かれた末の賜物だ。

前半は、先のムービングステージやプロペラ型の巨大回転ステージを用いて目まぐるしく移動しながら、『One More Thing』『Chandelier』『Spinning』『Survivor』など、ミディアム、バラード、ソウルディスコ、ダンスチューンほかバラエティに富んだ楽曲を次々と展開。『B.U.T(BU-AU-TY)』ではワイヤーアクションもあり、5万5000人の驚きの声に包まれながら、ふたりは絶景の赤い大海原を15メートル眼下に華麗にフライング。しかし、実はこれ、「怖いんじゃなくて男の痛みに耐えて」(ユンホ)、「慣れたくないですね」(チャンミン)なのだそう。。。

後半でも、大人気曲『Duet(winter ver.)』『White』の冬メドレーを歌いながら、チェアーとスタンディングに分かれてのフライングが飛び出した。2階席からでもよく見えそうな「すんげー上まで」(チャンミン)浮遊し、ゆっくり移動しながら会場を温かい歌声で包み込む。

また、「2年間皆さんに会いたかった僕たちの気持ちを“赤裸々に”歌った曲」(チャンミン)という『逢いたくて逢いたくてたまらない』でのミニ・フロートや、『Easy Mind』『I just can’t quit myself』『OCEAN』といったメドレーでの大型フロートでよりファンに接近、愛嬌を振りまきながらドームに満開の笑顔を咲かせた。