『サイド・エフェクト』(C) 2013 Happy Pill Distribution. LLC. All rights reserved.

スティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『サイド・エフェクト』の予告編映像が公開になった。監督が“薬の副作用”をモチーフにヒッチコック・タッチで描いた心理サスペンスだ。

『サイド・エフェクト』予告編

本作はニューヨークを舞台に、処方された新薬の副作用によって夢遊病状態のまま殺人をおかしてしまった若き女性エミリー(ルーニー・マーラ)と、彼女の担当医である精神科医のバンクス(ジュード・ロウ)らを登場人物に、薬の副作用から起こった殺人事件の背後に隠された衝撃の真実に迫るサスペンス。キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、チャニング・テイタムらも出演し、『コンテイジョン』『インフォーマント!』のスコット・Z・バーンズが脚本を手がけている。

ソダーバーグ監督はこれまでのキャリアの中で様々なジャンルの作品を手がけてきたが、アート系映画の新鋭作家というカテゴリを飛び出し、その評価を決定づけたのが2000年の『エリン・ブロコビッチ』と『トラフィック』だ。両作品ともアメリカで実際に起こった事件や実在する人物をモチーフにした作品で、ソダーバーグ監督は生々しい映像と、複雑に絡み合ったドラマを手際よく語る演出の巧みさ、人気俳優から新たな魅力を引き出した手腕を高く評価された。

本作は2作のように具体的な事件を基にしているわけではないが、特定の抗うつ薬の副作用を指摘するルポが多く発表され、銃乱射事件の原因が抗うつ薬であると主張する者が現れるなど、“副作用”に関する議論は近年、高まっている。本作は“殺意の存在しない殺人”の謎を追いながら、その背後に潜む巨大な陰謀と、現代社会の抱える闇を描き出すソダーバーグ監督の本領が発揮された作品になりそうだ。

9月6日(金)TOHOシネマズ みゆき座他全国ロードショー

「ウレぴあ総研」更新情報が受け取れます