大泉洋(ヘアメーク 白石義人(ima.)/スタイリスト 九(Yolken)) (C)エンタメOVO

 俳優の大泉洋がMCを務める、Amazon Original番組『ザ・マスクド・シンガー』シーズン2が、Prime Videoで8月4日から独占配信される。この番組は、世界50カ国が熱狂している音楽ライブエンターテインメントの日本版となるオリジナル作品。マスクをかぶった11人のパフォーマンスを楽しみながら、歌声やヒント映像をもとにマスクの中の有名人を推理する。シーズン1に続き、MCを担当した大泉に、番組の見どころや司会業への思いを聞いた。

-シーズン2の話があったときの率直な気持ちを聞かせてください。

 シーズン1は、素晴らしいショーを見に行っているような気持ちで撮影していたので、とにかく楽しかったんです。なので、また違うマスクドシンガーの方たちが出演されて、また大好きなMIYAVIさんやPerfumeといったパネリストの方たちと番組が作れるというのでとても楽しみでした。

-シーズン1を振り返って、印象に残っているマスクドシンガーは?

 ローズの水野美紀さんです。ニンジャのトレンディエンジェルの斎藤司さんも(水野のことを)ずっと脅威に感じていらっしゃいましたから。斎藤さんは、自分だとバレてはいけないので、逆にあまり面白いことができなかったんですよ。そんな中、ガンガン笑いを取るローズを見て、焦っていたとおっしゃっていました(笑)。ローズのあの物語調のパフォーマンスも素晴らしかったです。

-大泉さんの予想はどのぐらい当たりましたか。

 シーズン1は、半分くらいだったかな。Perfumeはかなり当てていた記憶があります。

-シーズン2はいかがですか。

 難易度が圧倒的に上がったので、シーズン2は本当に分からないと思いますよ。僕はほとんど分からなかったです。シーズン1は、今考えると、歌声にすごく特徴のある方も多かったし、ヒントを出し過ぎていた。スタッフの方たちも、そこはシーズン1の反省を踏まえたんじゃないでしょうか。シーズン2はグッと難しくなっていました。でも、その分、当てる楽しさがあると思います。

-アメリカ版のシーズン5では、司会者がマスクドシンガーとして登場していたこともありました。日本版でも、“実は大泉さんだった”ということも期待できますか。

 僕としては、やぶさかじゃないです(笑)。ただ、それもあって、こうした取材で「大泉さんが、もし出るなら…」という質問をされるとすごく答えにくいんですよ。僕としては、その線も捨てきれないので、あまり言いたくない。だって、出たときにバレるじゃないですか(笑)。

-では、もしTEAM NACSのメンバーがマスクドシンガーとして出たら、当てられる自信はありますか。

 100パーセント当てられます。われわれ、2年に1回、ファンの皆さんの前で歌う「CUE DREAM JAM-BOREE」というイベントを行っていて、メンバーの歌は散々聞いていますから。ボイスチェンジャーで声を変えてしまうとトークは分からないかもしれませんが、歌声は絶対に分かります。明らかに歌声が不安定な人もいますし(笑)。

-ところで、「ザ・マスクド・シンガー」でのMCも2回目となりましたが、この番組でMCを務める楽しさと難しさは?

 とてもお金のかかったステージで行われる見事なパフォーマンスを目の前で見させていただけるのがとにかく楽しいです。ただ、どなたか分からない方に、ある程度失礼なことを言いながら話を聞くのは勇気がいりますね(笑)。僕は多少失礼なことを言って笑いを作り出していくキャラクターなものですから、ひょっとしたら大先輩かもしれない方に失礼なことを言うのは、難しいというかスリリングだなと思います。

-この番組のほかにもMCとしては歌番組、それから本業の俳優業では大河ドラマなど、多方面から引く手あまたですが、自身ではどういったところが必要とされている部分だと思いますか。

 確かに、今回は重なりましたね。でも、どうなんだろう…。自分で言うのも何ですが、使いやすいんじゃないかな? おじさんだけど、そんなにうるさく言わないし、盛り上げてくれるだろうし、いたら便利なんじゃないですか?(笑)。司会をたくさんやっているわけでもないので、新鮮さもあるのかもしれないですね。ただ、僕自身は司会者としてやっていきたいというわけでもないので、この番組も最初はこれ以上、司会業が増えるのはどうなんだろうという思いはありました。立ち位置は気にしてはいます(笑)。

-どんな立ち位置が大泉さんの理想なのでしょうか。

 正直なところ、役者をやるにはほかの仕事は一切しない方がいいとは思います。どうしても役者の仕事をしたときに、司会をしている僕やバラエティー番組に出ているときの僕がチラついてしまうので。でも、やりたいんですよ(笑)。やりたいんだから仕方ない。僕は、まず、人を笑わせたいと強く思っている人間なんです。なので、バラエティーも司会もやめられないんですよ。それは、笑いの延長だから。司会も、僕にとっては、アーティストと絡むことで生まれる笑いを提供するという意味で「笑い」なんです。なので、「笑わせる」か「お芝居をする」かという二つ(の仕事)を今後もやりたいし、やっていくんだろうと思います。もちろん、お芝居で笑わせたいという思いもあります。僕の根底には笑わせたいという思いが常にあるんです。

-では、最後に、シーズン2で大泉さんが特に印象に残ったマスクドシンガーを教えてください。

 どの方も素晴らしいですが、ヴィーナスは本当に歌がお上手でした。ですが、彼女、ちょいちょい僕を誘惑してくるんですよ。誘惑しているつもりはないのかもしれないけれど、収録しているときに、ふと目が合うことが多いんです。この人、僕のこと好きなのかなって勘違いしながら収録していたんですが、視聴者の方にもヴィーナスが僕を誘惑していたのかどうかをぜひ、見ていただけると(笑)。僕は一人でドキドキしていましたから(笑)。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 『ザ・マスクド・シンガー』シーズン2は、Prime Videoで、8月4日(木)午後8時から独占配信開始。