日本マイクロソフトの樋口泰行社長

7月2日、日本マイクロソフトは、7月にスタートした新年度の経営方針を発表した。全社的なメッセージとして「デバイス&カンパニーサービスへの変革」を掲げ、デバイスビジネスを強化していく。

記者会見では、樋口泰行社長が経営方針と新役員の顔ぶれを紹介した。コンシューマ向け製品では、今春日本市場でタブレットPC「Surface」の販路を拡大し、家電量販店などでの販売を強化していくという。

日本マイクロソフトによると、家電量販店での「Surface」の販売台数は、4週間で連続してiPadを上回っているという。こうした状況を受けて、樋口社長は「今後のPC市場では、PCとタブレットPCの区別がなくなっていくのではないか。PCとしても使えるタブレットがあたりまえになる」と話した。

さらに、「コンシューマPC市場は、安価なタブレットPCが台頭し、影響を受けている。とはいえ、ほとんどのタブレットPCユーザーは、他のPCを並行して使っている。既存の多くのタブレットPCに不満があるからだと思う。われわれのデバイスはこれまでのWindows PCの延長線にあるから、同じような不満がない。この強みを生かして、チャレンジャーとして戦っていく」と語った。

日本マイクロソフトでは、6月までにすべての社員に「Surface」を支給し、全社員がセールスパーソンとなり、積極的に販路を拡大していくという。また、コンシューマ向けの製品では、新年度にリリースする「Windows 8.1」のサポートやサービス拡大にも乗り出す。アプリの開発支援体制を強化し、「Bing」などのクラウドと連携できるようにして、周辺サービスをさらに使いやすいものにしていく方針だ。