大久保嘉人(川崎フロンターレ) (c)J.LEAGUE PHOTOS 大久保嘉人(川崎フロンターレ) (c)J.LEAGUE PHOTOS

『コンフェデレーションズカップ』などのため、中断していたJ1リーグ戦が今週末再開する。7月6日(土)・第14節は、2度目の開幕戦と言っていいだろう。

チケット情報「7月6日(土) 川崎フロンターレ対鹿島アントラーズ J1リーグ戦」

前半戦で順調に勝ち点を積み重ねたチームはさらに上位進出を目指し、勝ち運から見離されたチームは再建するために、重要なリスタートとなる。しかも、スケジュールはタイトだ。各チームは再開後、12日間で4試合を戦わなければならない。ゆえに第14節の結果はその後の試合にも大きく影響するだろう。

7月6日(土)・等々力陸上競技場で激突する川崎フロンターレと鹿島アントラーズは、スタートダッシュに失敗したもの同士。鹿島は1勝2分1敗とつまづいたが、その後白星を重ね勝ち点25の4位まで上がって来た。対するホームの川崎は開幕6戦勝利なしという泥沼スタートとなった。風間八宏監督の進退問題も取り沙汰されたが、指揮官はブレずにスタイルを貫き、勝ち点19の8位まで巻き返してきた。

中断前の順位から、ホームチームがアウェイチームを追う展開とは単純にはならない。『ナビスコカップ』準々決勝で両軍は明暗を分けた。川崎はベガルタ仙台との初戦を2-0で先勝すると、第2戦のアウェイでは攻守にしたたかさを見せ3-2でフィニッシュ。攻守にチグハグだった3・4月が嘘のように、9試合戦った5月を無敗で乗り切った。初戦を前に「2試合を1勝ずつ勝っていこう」と選手に伝えた風間監督は、3年ぶりとなる4強入りを決めた直後、「『いつも通り積極的に勝つことだけを目標にサッカーをしよう』と今日は言って臨んだ。選手たちは素晴らしい闘争心、そしてしたたかさで実現してくれた」と胸を張った。

一方、鹿島の『ナビスコ杯』3連覇の夢は横浜F・マリノスの前に潰えた。ホームでの初戦を0-2で落とすと、アウェイに乗り込んでも1-3と完敗を喫した。初戦後の記者会見で、トニーニョ・セレーゾ監督は珍しく落胆の色を隠そうとはしなかった。「自分たちがやるべきことを全くやっていない、できていないことが驚き。我々のチームは常に組織的でコレクティブに戦い、チームのために献身的に動くことを求めてきた。普段はできているプレーができなかったし、チームとしてのまとまりも欠けていた。私はそこに一番驚いている」。

結果が出ない時も迷わず目指すサッカーを続け、5月に自信を深めてきたホームチームと、『ナビスコ杯』横浜FM戦でまさかの脆さを見せながらも勝者のメンタリティを誇るアウェイチーム。川崎には中村憲剛、鹿島には小笠原満男と攻撃のタクトを振るうMFがいる。大久保嘉人(川崎)が得点ランク4位タイの8ゴールをマークすれば、鹿島の2トップはダヴィが5得点、大迫勇也が6得点である。ポスト・遠藤保仁の呼び声高い柴崎岳(鹿島)など若き逸材たちはアピールに余念がない。そう、過酷なリーグ4連戦の後には『東アジアカップ』が待っている。リーグ再開の一戦はあらゆる意味で重い。チケット発売中。

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