舞台『マイ・ロマンティック・ヒストリー~カレの事情とカノジョの都合~』の製作発表が7月2日に行われ、主演のふたり、池内博之、中越典子と演出の栗山民也が会見に登場した。
2010年、英国エディンバラ・フェスティバル・フリンジでフリンジ最優秀賞を受賞したスコットランド・グラスゴー発の舞台。作者D.C.ジャクソンは1980年生まれの新鋭。ひと組の男女の本音をリアルなセリフで描く現代感覚あふれる恋愛劇で話題を集めた。同じ職場、ともに30代独身、恋人なしのトムとエイミィは、飲み会からの流れで一夜を過ごす。恋人関係になったふたりだったが、お互い過去の恋人が忘れられず、どうしても本気になれない。やがて、ズルズルと関係を続けるうちに、エイミィは妊娠してしまう……。
主演のふたりは「これまで、強い役を演じることが多かったが、今回ダメでイケてない役ということで、とても楽しみ」(池内)、「恋愛関係なのかよくわからないふたりの、人間関係の面白さに共感いただけると思う」(中越)とコメント。お互いの印象を聞かれると、「サバサバした強い女性。でもお会いしたらやさしい方なのかなと思いました(笑)。お互いアイディアをぶつけ合って面白い作品にできたら」(池内)、「演劇に対する真摯な気持ちを感じる。正面からぶつかっていかないと。ぶつかっていけば舞台は面白くなる、そんな予感がします」(中越)と意気込みを語った。
ふたりの脇を固めるのは加藤忍、土屋裕一、春風ひとみの3人のみ。出演者は5人だが「出てくるのは19人です」と話す演出の栗山。「変に跳躍しないとつまらない芝居。シェイクスピアの芝居で俳優が『ここは海です』と言ったら、観客はそれを信じる。そんな言葉というものを信じた作家の力がある作品で、その強引さが僕自身好き。ぐいぐいと引き込まれていく戯曲です」と作品の魅力について語った。
公演は8月16日(金)から26日(月)まで。チケット発売中。