佐藤寿人(サンフレッチェ広島) (c)J.LEAGUE PHOTOS 佐藤寿人(サンフレッチェ広島) (c)J.LEAGUE PHOTOS

7月10日(水)・J1リーグ戦第15節で上位進出へ向けて虎視眈々と狙う2チームが激突する。勝ち点27で4位につけるサンフレッチェ広島と、勝ち点22で7位までポジションを上げてきた川崎フロンターレのことだ。

チケット情報「7月10日(水) サンフレッチェ広島対川崎フロンターレ J1リーグ戦」

7月6日、1か月半ぶりに再開したJ1リーグ戦で両チームとも勢いを得る勝ち点3を積み上げた。川崎は1トップの大久保嘉人、左・レナト、中央・中村憲剛のトライアングルが持ち味を発揮するとともに、それぞれゴールを奪い、鹿島アントラーズを4-2で振り切った。広島は決定機の数でFC東京に上回られる苦しい展開ながら、文字通りラストプレーで途中出場のパク・ヒョンジンが左足から芸術的な弾道を描くフリーキックを決めて見せた。

川崎・風間八宏監督が「ゴールシーンは自分たちの目指す通り、彼ら(中村、大久保、レナト)らしい得点だった。ブレずにゲームをコントロールすることができるようになってきた。リキ(GK・杉山力裕)も素晴らしいセーブで助けてくれた。チームが勝つためにひとつになってきた」と手応えを口にすれば、広島・森保一監督も「お互いがしっかりとした戦術のもとでハードワークした。カウンター攻撃で際どいピンチもあったが、選手が粘り強く戦えたので最後のFKにつながった。選手は粘り強く、辛抱強くチームの中での自分の仕事をやり抜いてくれた」と胸を張った。

うだるような暑さの中、12日間で4ゲームを戦う超過密日程の初戦を取ったのは両チームにとって大きい。勝利によって、選手はより自信を深め、疲労も軽減される。先週末の勝利をより意味のあるものにするためにも、7月10日(水)のゲームが重要だ。勝ち点33で1位を走る大宮アルディージャ、勝ち点30の2位・浦和レッズ、勝ち点28の3位・横浜F・マリノスを追うためにも、次節を乗り越えなければならない。川崎は16節にホームに浦和を迎え、17節では大宮のホームに乗り込むのだからなおさらだ。

個々の選手にとっても、15・16節は大切なパフォーマンスの場となる。7月15日(月)には『東アジアカップ2013』の日本代表メンバーが発表される。FW・柿谷曜一朗(セレッソ大阪)やMF・柴崎岳(鹿島)ら若手の抜てきが予想されるが、ゴールという単純明快な手段があればザッケローニ監督も無視できないはずだ。そう、佐藤寿人(広島)と大久保嘉人(川崎)のことである。

J1得点ランキング1位は10ゴールの大久保、2位タイには9得点の佐藤が続く。31歳の両ストライカーには代表のチャンスが少ないかもしれない。事実、大久保は2012年2月以来、佐藤も2012年10月から代表に呼ばれていない。しかし、ゴールを量産すれば再び代表の道が開ける可能性もある。ベテランFWは信じている。自らのゴールがチームを救うとともに、日本代表への唯一の道になることを。広島×川崎のチケットは発売中。