片岡愛之助  撮影:川野結李歌 片岡愛之助  撮影:川野結李歌

ロバート・ルイス・スティーブンソンの名作『ジキル博士とハイド氏』をもとに、三谷幸喜が生み出した珠玉のコメディ『酒と涙とジキルとハイド』。その4年ぶりの再演が決定、そこで初演に引き続きジキル博士を演じる片岡愛之助に話を聞いた。

舞台『酒と涙とジキルとハイド』チケット情報

ジキル博士が開発した、人間の人格を善と悪のふたつに分けてしまう新薬。しかしその薬がまったく効かないことに気づいたジキルは、役者のビクターにハイドを演じさせ、“ふたりひと役”の替え玉作戦で乗り切ろうとするのだが…。「当たり前ですが、僕らが想像していた『ジキル博士とハイド氏』とはまったく違うものでした(笑)。ただジキルもビクターも、そしてジキルの婚約者イヴも、みんなそれぞれ真剣に生きているだけなんですよね。そして演じる僕らが真剣にやればやるほど、その人を一生懸命に生き抜くほど、作品としてはより面白くなっていく。だから僕にとっては初のコメディでしたが、スッと役に入ることが出来て…。それこそまさに三谷さんのホンの力だと思います」。

今回の再演では愛之助だけでなく、ビクター役の藤井隆、イヴ役の優香も再登板。息の合ったやり取りがまた期待出来そうだ。「藤井さん演じるハイドは…、思い出しただけでも笑っちゃうくらい(笑)。常にエンジンが温まっているような、すぐレッドゾーンみたいなキャラをつくられていて、本当天才的に面白い方ですね。優香さんは前回が初舞台でしたが、志村(けん)さんのところでコントはずいぶんなさっていますから。さらにこの4年間で、それぞれみんな積み上げてきたものがあるでしょうし。そこでどういった化学反応が起こるのか、僕自身とても楽しみです」。

奇しくも東京では、ミュージカル版の王道『ジキル&ハイド』がこのひと月前に上演されており…。「そうなんですよ! だからそちらをご覧になった方は、たぶんビックリすると思います。本当に突拍子もない、これまでの『ジキル博士とハイド氏』のイメージをぶち壊すような作品ですから(笑)。でもとにかく一度は観に来ていただきたいですね。それでどう違うのか。同じ題材でここまで異なるものが書けるのか。そのすごさをぜひ感じ取っていただけたらと思います」。

なお本作は、東京公演に先駆け台湾での上演も決定。自身初の海外公演に、「ワクワクしています」と愛之助も胸躍らせる。4年という歳月と、台湾での経験が、この舞台をさらなる高みへと引き上げてくれるはずだ。

『酒と涙とジキルとハイド』は4月27日(金)から5月26日(土)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて。東京公演のチケットは現在発売中。

取材・文:野上瑠美子

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