エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ(写真右)、ジェローム・カイノ(トヨタ自動車) エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ(写真右)、ジェローム・カイノ(トヨタ自動車)

オールブラックスがやって来る! 7月12日、日本代表×ニュージーランド代表のテストマッチ開催が発表された。オールブラックスと言えば、1987年の『第1回ラグビーワールドカップ』の王者であり、前回の2011年『W杯』も制した正真正銘の世界チャンピオンだ。IRB(国際ラグビーボード)世界ランキングも1位である。

日本との対戦成績を見れば、両国の力差は明白だ。4戦4敗。スコアは0-74、4-106、17-145、7-83……。それでもエディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ(HC)は、勝ちに行くと語った。

「勝ちに行くアプローチでオールブラックス戦に臨む。NZはフィジカルに優れ、一貫性もある。オールブラックスを考えさせる試合をしなければならない」

大敗のリスクを問われても、ジョーンズHCは「日本のラグビーになぜネガティブな考えを持つのか、私には不思議に思う。クレイジー」とキッパリ。

大番狂わせの秘策はない。「日本はボールを速く動かし、相手を考えさせるラグビーをしなくてはいけない。世界一のフィジカルを誇るオールブラックスに日本は最初の30分、真っ向勝負するだけ」。

名将は選手たちに本気の準備を求めた。「選手には明日からNZ戦のスタートを切ってほしい。今までの2倍努力して日本代表に入ってほしい。(7月15日~17日の)菅平合宿では仮想NZを念頭に置いたトレーニングをする。オールブラックスと戦った後は余力がないほど全てを出し尽くさなければならない」。

2011年『W杯』優勝メンバーで、トップリーグのトヨタ自動車に所属するジェローム・カイノはオールブラックスに消化試合はないと語った。「日本戦はオールブラックにとっても重要だ。日本代表は春のシーズンで素晴らしい成績を残した。ウェールズ代表に勝利したニュースはNZでも伝えられた。我々は定位置を取るために戦うことになるだろう」。

さらにカイノは王者の戦い方はシンプルだと言う。「ラグビーはメンタルスポーツ。15人が個々の仕事を全うすることが大事だ。そしてフィジカリティーが大きな意味を持つ。複雑なプレーをするのではなく、シンプルに戦うことが重要。誰が出ても、フィジカルなゲームになる」。

CTB・廣瀬俊朗主将やNO.8・菊谷崇、FB・五郎丸歩ら日本代表が、FL・リッチー・マコウ主将、SO・ダン・カーターらオールブラックスを向こうに回し、躍動する。そんな夢のような光景が見たい。日本代表×ニュージーランド代表は11月2日(土)・秩父宮ラグビー場でキックオフ。チケットは後日発表。