トロサウルスの死闘 トロサウルスの死闘

実物大の恐竜が登場するエンターテイメントショー「ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブアリーナツアー イン ジャパン」が7月12(金)、神奈川・横浜アリーナで開幕。初日前日の11日には、公開稽古が行われた。

ウォーキング・ウィズ・ダイナソー 開催情報

1999年に英国BBCが制作した人気テレビシリーズをベースにした恐竜ライブショー。初演から6年間で世界34か国800万人を動員、日本へは2010年に初上陸し37万枚のチケットが即日完売した大ヒット作だ。そんな人気作が再来日、この夏、横浜を皮切りに名古屋・大阪・埼玉・福岡・広島の6都市で公演する。

古生物学者ハクスリーのガイドで、2億5000万前の地球にタイムスリップ。観客はまるで本当に生きているかのような恐竜たちと次々と遭遇する。小型の(といっても体長5メートルの)肉食恐竜リリエンステルヌスが草食恐竜プラテオサウルスの卵を見つける。あっと思う間もなく、孵ったばかりのこども恐竜をパクリ。リアルだ。だが、気づいた親恐竜が何とか撃退、残りの命は守られた。この時登場する、何匹かのこども恐竜(手のひらサイズ・推定)がちょっとかわいい。続いての登場は草食恐竜ステゴサウルス。この草食を狙って肉食アロサウルスが現れ、命を賭けた戦いが始まる。さらにブラキオサウルスも登場。映画『ジュラシックパーク』でもお馴染みの草食恐竜だ。博士によると体長22メートル、バス2台分の大きさ。それが2頭も。その大きさに圧倒されるが威圧感はない。頭上の草を食む姿が何だか微笑ましい。

後半は恐竜たちの死闘の連続だ。中でも2頭のトロサウルスの闘いが迫力満点。角といい、頭の後ろの“フード?”といい、こどもの頃図鑑で見たトリケラトプスにそっくりだな(後で近縁と知る)、などとのんびり構えていたら、突然新旧世代交代を賭けた闘いが始まる。死闘は若い世代の勝利で終わった。もちろん博士の解説があるから、それとわかる。そして、いよいよティラノサウルスの登場だ。スクリーンに巨大なシルエットが映し出されると、会場のボルテージが一気に高まる。はたして、最凶暴の肉食恐竜を前にして、全身ヨロイ、恐竜の牙も通さない究極の防御系草食恐竜アンキロサウルスの運命は……。興を殺いではいけないので、これ以上書かないが、まさしく“本物の”迫力がそこにあった。ティラノサウルスがステージを横切っただけで、その重量感が客席まで伝わってくる。そして、ティラノサウルスの意外な一面を垣間見ることができるのも、また楽しい。

■ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブアリーナツアー イン ジャパン
7月12日(金)~15日(月・祝) 横浜アリーナ
7月18日(木)~22日(月) 日本ガイシホール
7月25日(木)~28(日) 大阪城ホール
8月1日(木)~7日(水) さいたまスーパーアリーナ
8月15日(木)~18日(日) マリンメッセ福岡
8月22日(木)~25日(日) 広島グリーンアリーナ