CD・DVDは「ネット通販派」の県のほうが多い

日本通信販売協会(JADMA)が実施した調査をもとに、県民性データアナリスト・久保哲朗氏が通販利用状況を県民性の観点から分析した「ジャドマ県民通販大調査2017」レポートから、気になるデータを2回に分けて紹介する。

「エンタメ県」「ネット通販セール好き県」は?

1回目で取り上げた健康食品・サプリメント(健食)同様に、CD・DVDを購入する際、「ネット通販とリアル店舗のどちらを利用することが多いか」とたずねると、「ほとんどネット通販を利用する」と回答した人が多い「ネット通販 エンタメ県」は、47都道府県中30都道府県。「ほとんどリアル店舗を利用する」と回答した人のほうが多い「リアル店舗 エンタメ県」はわずか12県で、ネット通販派が6割を占めた。

ネット通販派のトップ3は岡山県、北海道、鳥取県と熊本県。リアル店舗派は群馬県、大分県、佐賀県の順で、ネット通販派はやや東日本側に多く分布することがわかった。岡山県民のネット通販でのCD・DVDの購入率の高さは、楽器・CD・レコード店舗数が全国36位とリアル店舗の数が比較的少ないことと、ピアノ普及率が全国4位と高いことが影響しているとみる。

また、「ネット通販をどの程度利用するか」と利用頻度をたずねると、ネット通販のセールの利用頻度が高い「ネット通販セール大好き県」の1位は京都府で、熊本県、茨城県と続いた。

最近、注目を集めているネットオークション・フリマ。ネットオークションの利用頻度が高い「ネットオークション・フリマ大好き県」でも京都府が1位となった。

久保氏は、これらの結果から京都府について「大学生の数が全国1位、非正規雇用率でも3位と、通販でかしこく買い物をして、家計を上手にやりくりしているのでは」と評価しつつも、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」が行った、購入者が送料を決める「送料自由」サービスで実際に設定された送料の平均額ランキングで京都府は全国43位と低かったことから、「“安値”にこだわりがちな県民性である」と分析した。

「ジャドマ県民通販大調査2017」は、全国47都道府県ごとの通販利用の実態把握を目的に、直近1年間で通販を利用したことがある20代~60代の男女1万名を対象にインターネット上で実施。レポートはテーマごとに順次公開しており、次回第3弾は3月上旬公開予定。