舞台あいさつに登壇した大友監督ら

大友克洋監督の9年ぶりの新作『火要鎮』を含む短編アニメーション4編をまとめたオムニバス映画『SHORT PEACE』の初日舞台あいさつが20日に丸の内ピカデリーで行われ、大友監督、森田修平監督、安藤裕章監督、カトキハジメ監督、エグゼクティブ・プロデューサーの浅沼誠が登壇した。

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本作は大友監督をはじめとする新進気鋭のクリエイターたちが、“日本”を共通のテーマに製作したオムニバス映画。浅沼は「各監督の個性を生かした作品を作りたいという思いがあった。日本をテーマにした、いままで観たことないような、不思議な、そして面白いものが出来たと非常に満足している」と自信を見せた。

『九十九』の森田監督は「今回の監督の中では一番若い僕が、一番じじくさい作品を作ったかなと思わなくもないが、自分が好きな昔話や民話などの淡々とした面白さを表現できたと思う」と満足げな様子。細部までこだわったデザインも魅力の『武器よさらば』についてカトキ監督は「もともとはおもちゃを作りたかったのがこの企画のとっかかりだった」とコメント。安藤監督は自作『GAMBO』だけでなく大友監督の『火要鎮』の演出も務めており「大友さんは毎回新しいことをして同じことをしないので、全然楽をさせてくれません(笑)」と振り返った。

大友監督は短編の魅力について「自分の最初の印象だけで作ることができるから面白い。今回の『火要鎮』では江戸ものが出来て自分としてもうれしかった」と言い、次回作については「その質問は厳しいな。今はちょっとまだ。もう少したったら言えるんだけど」と言葉を濁すも、「僕らもこのプロジェクトのシリーズ2作目、3作目を作ることができればいいなと思っている」と次作に意欲を見せた。

『SHORT PEACE』
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