デジタルシネマの祭典が閉幕。最高賞はスペインの新鋭監督が獲得!

2013.7.22 19:5配信
最優秀作品賞『チャイカ』のミゲル・アンヘル・ヒメネス監督

将来が期待される世界の精鋭監督たちが顔を揃えた<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013>が21日に最終日を迎え、各コンペティションの受賞作が発表された。注目の長編部門の最優秀作品賞にはスペインのミゲル・アンヘル・ヒメネス監督の『チャイカ』が輝いた。

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見事に栄冠を手にした『チャイカ』は、シベリアの大地を舞台にした人間ドラマ。ひとりの女性のたどる壮絶な人生とその魂の行方が骨太なタッチで描かれる。審査委員長を務めた日本アカデミー賞協会事務局長の富山省吾氏は「審査員一同、人間の真実に迫ろうという監督の気迫に圧倒されました」と作品を絶賛。受賞したミゲル監督は「受賞にはびっくり」と驚きを口にし、最後にスペイン、グルジア、ロシア、フランスの合作である本作を象徴するように英語、ロシア語、日本語など数カ国の言葉の“ありがとう”を並べ、感謝の意を表した。

一方、監督賞はパレスチナのガザ地区に派遣された若きイスラエルの兵を主人公に、紛争地の前線で起きる悪夢を描いたイスラエルのヤリブ・ホロヴィッツ監督が獲得。壇上で監督は「大変な困難を伴う作品だったが、パレスチナとイスラエルのスタッフとキャストが一緒になって作り上げた。それがこのような評価を受け、本当にうれしい。この世界から戦争や紛争がなくなるよう願っている」と述べた。また、日本勢では『神奈川芸術大学映像学科研究室』の坂下雄一郎監督が審査員特別賞に輝くとともに、国内での公開が確約される第4回SKIPシティDシネマプロジェクト作品にも選出。坂下監督には今後の飛躍に期待したい。

第10回の節目を迎えた本映画祭だが、入場者数が過去最高の1万人を突破。世界の若き才能に出会える場に着実に定着しつつあることを印象づけた本開催となった。

なお各賞は以下の通り。

<長編部門(国際コンペティション)>
最優秀作品賞『チャイカ』 監督:ミゲル・アンヘル・ヒメネス
監督賞『フロントライン・ミッション』 監督:ヤリブ・ホロヴィッツ
脚本賞『セブン・ボックス』 監督:ファン・カルロス・マネグリア/タナ・シェムボリ
審査員特別賞『神奈川芸術大学映像学科研究室』 監督:坂下雄一郎
SKIPシティアワード『ロマンス・ロード』 監督:まつむらしんご

<短編部門(国内コンペティション)>
最優秀作品賞『転校生』 監督:金井純一
奨励賞『日の射すほうへ』 監督:内田進康
   『もはや ないもの』 監督:三宅伸行

取材・文・写真:水上賢治

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