シュガーベイブ、はっぴいえんど、ムーンライダーズ、カーネーションにフリッパーズギターなどなど、脈々と流れる日本の良質なポップミュージックのDNAを、2012年に受け継ぐであろう、24歳のポップモンスターこと澤部渡a.k.aスカート。なんてゆうコピーが決して大げさにならない証明が、2011年の終わりに届けられた。スカートの「ストーリー」。そろいにそろった名曲が燦然と輝くポップス宝石箱はなんと、心も体も太っ腹な7曲入り1050円!
 

漫画家の見富拓哉氏によるジャケットも超!素敵!

      

















てかありがたくも澤部くんにこのサンプル盤をいただいて、うれしくてホクホクしながら聴かせていただいたんですが、あまりの良さにまじ電車のなかで崩れ落ちるかと思いました。もう最初の一音からおしりの一音までひとつも逃さず美メロディの連発。メロディの暴風雨や~!ておれがあいつならゆってやるね。とにかく心の琴線に触れまくってダイレクトに胸中を揺さぶられて気づいたら身体中に刻みついてる音楽。だから1日に1回しか聴けない。それ以上聴くと耳もハートもえぐられて無理。ポップミュージックの過剰な破壊力たるや、甘く見てたら心ごとぜんぶ吹っ飛ばされちまうぜ。

スカート「ストーリー」
あぁあぁあ~名曲です。この日BiSとの対バンだったんですが、澤部くんが登場した途端、ヲタの方たちが「え、アイツが歌うの?」「アイツがひとりで歌うの?」とかなり怪訝な顔をされていたんですが、いざ始まったらめちゃくちゃ受けて、かつ音源もものすごく売れた、という素敵エピソードがあります。


スカートは先ほどから名前が出ている澤部渡くんが高校生のときからやっているユニット。高校生のときに制作された音源集を聴いてみても、当時からしてポップモンスターの才能が迸っててこわい。こんな美メロとくそかっこいいアレンジを、こんな巨漢のモテなそうな童貞高校生が懸命にこしらえていたかと思うとそれだけでたまらない気持ちになります(だが現彼女は可愛い)。しかし澤部くんの早熟さ&ポップ・サラブレットの血はこれよりはるか以前に芽生えていて、「XTC、yes,mama ok?、すきすきスウィッチ、ムーンライダーズ、スパークスが好き」だという彼はなんと中学生のときからyes,mama ok?のライブに通うスーパーローティーンだったそうな(中学生ひとりじゃ危ないからお母さんに同行してもらっていたとゆう微笑ましいエピソード)。そしてポップスに明け暮れた高校時代を経て音大へ入学。「好き」にプラスしてアカデミックな音楽理論をも血肉にし、大学4年次に校内の施設(スタジオ)などを使って1stアルバム『エス・オー・エス』を制作。好評を博しながらもミュージックマガジンで6点をつけられたとゆうことをいつまでも根に持っているようで、昨日のライブでもその後の夜中のUstreamでもゆってました「6点つけられて…」って。かわいいのう。ちなみにユーストは今作「ストーリー」の袋詰め作業をやる、とゆう内容でした。DIY!

スカート「ストーリー」
こちらはバンドバージョン。いやー、かっこいいです。熱量すごい!汗の飛び散り方もすごい!スカートは基本的に澤部くんのユニットなんだけど、ライブ時のメンバーが確定していなくって、ドラマーが昆虫キッズの佐久間さんだったり、exさかなや前野健太とDAVID BOWIEたちのPOP鈴木さんだったり、または自分が叩いたり、都度、メンバーによって観られる形態が違うのです。ちなみに「ストーリー」の制作メンバーはこの映像とほぼ同じ。もっともバンド感あふれる形態と言えましょう。

現在はyes,mama ok?でベースを手伝ったり、川本真琴さんのバックでサックスを吹いたり、昆虫キッズと一緒にタンバリンやパーカッションやなんやらやったり、プロデューサーとしてアルバム制作に関わったり、スカート以外の活動もさかんに行いつつ、ライブ活動も精力的に行っている澤部渡24歳120kg。はやく澤部くんにはJ-POPのど真ん中で過剰なポップソングを絶唱してもらいたい!そんで巨体を揺らして赤ちゃんみたいな手でストロークするさまを地デジの向こうで眺めたりしたい!

スカート「だれかれ」(アカペラVer)

とにかくポップミュージックのDNAは澤部渡に受け継がれたのだ!大!注!目!です!

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