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2017年はソニー、東芝、パナソニックが有機ELテレビ、シャープが8K対応液晶テレビを発売した。そのほか、4K対応で6万円を切る「格安4Kテレビ」も登場するなど話題が多かったテレビ市場。そのなかで高性能なテレビを中心に平均単価の下落が進んでいることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から分かった。ここでは、平均単価や販売動向について取り上げる。

まず、過去2年間の平均単価推移を各性能別にみていこう(図1)。4K対応液晶テレビのそれは15年12月が18.97万円であったが、昨年末には12.97万円となった。また、有機ELテレビでは、対象製品を発売している全4メーカーが出揃った17年6月から12月の推移が、44.58万円から34.48万円まで下落している。4K対応液晶テレビは2年間で6万円、有機ELテレビはわずか6か月で約10万円もダウンしており、どちらも昨年末が過去最安となった。これに対して、比較的安価な40型以上のフルHD/HD液晶テレビと40型未満の液晶テレビは、2年前に比べると安くなっているが、17年1月からはほぼ横ばいとなった。

性能や機能別で切り分けても、いずれのジャンルとも単価下落が進行しているが、液晶と有機ELテレビを合わせた薄型テレビ全体のそれは、昨年末にかけてやや上昇している。以前、40型以上のフルHD/HD液晶テレビよりも平均単価は低かったが、直近では市場全体の平均単価が1,2万円以上高くなっているのだ。

高性能なテレビを中心に平均単価は下がっているのに、全体の平均単価が上がっている理由は、高性能かつ高価格なテレビの販売台数比率が増加しているためだ。解像度別の販売台数構成比をみると、4K/8K対応液晶テレビは2年前の18.0%から38.1%まで拡大している(図2)。ここ数年で構成比が一番高いハイビジョン対応が42.7%であり、それに迫る勢いだ。

一方、薄型テレビ市場全体における、有機ELテレビの販売台数構成比は2%程度に過ぎない。ただし、市場への影響度はわずかであるものの、伸びしろは大きい。今や市場の一角を担う4K対応液晶テレビも、5年前は定価が50万円を超える商品がほとんどだった。有機ELテレビの平均単価は約35万円と高額だが、徐々に消費者の手に届きやすい価格となっている。近いうちにラインアップがさらに拡充され、単価が下がれば、有機ELテレビが急速に販売台数を伸ばす可能性は高い。(BCNアナリスト 山口渉)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

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