森山直太朗 森山直太朗

7月24日、タワーレコード渋谷店で森山直太朗のインストアイベントが行われた。今回のインストアイベントは、タワーレコード渋谷店スタッフがテーマに沿ってオススメする名物コーナー『第一企画室』から生まれた企画で、思わず公園に行きたくなるような音楽を<パークミュージック>と名付け、いろんなジャンルの音楽を紹介するというもの。そしてこの日、この企画の誕生を記念して森山直太朗のミニライブが催された。

イベント開始前から大勢の観客が詰め掛け、熱気に満ちている会場のタワーレコード渋谷店5階。時間となり、ステージ横から森山が登場すると、待ちかねたファンから歓声が沸き起こる。軽い挨拶を挟んで1曲目に披露されたのは『あなたがそうまで言うのなら』。「雲」という単語が登場するこの曲は、今回の企画にうってつけであった。観客からも自然に手拍子が鳴らされる。曲が終わり、今回のイベントの趣旨を話す森山。今回、選出された事を感謝した後、「ただ、公園で聴く音楽と言っても人それぞれの状態や環境があると思います。そういった事情を全部とっぱらって聴ける曲を」と言って披露されたのは『例えば友よ』。実は今回のこのイベントには、テレビ番組の企画で俳優の六角精児が関わっており、もともと森山とは旧知の仲。その経緯も今回の選曲には反映しているのかもしれない。楽曲披露後「最高!」という声がかけられ「最高入りました」と、はにかみながらつぶやく森山が印象的だった。

その後『悲しいほどピカソ』が披露されたあと、今回の企画に合わせて公園について話し出す森山。昔は井の頭公園や代々木公園で、誰もいなくても弾き語りをしていたエピソードを語る。その後はひとりの時間の重要さについて話が展開し、「みんなひとりという意味で一緒」「さみしいという言葉で片付けてほしくない」というMCのあと、『ひとりぼっちじゃない』を歌いだす森山。最新アルバムに収録されているこの曲は、彼がつむぎ出す音楽の本質を捉えている名曲だ。人と人との関係性、つながりを歌った同曲は、観客と森山の距離が近いこのイベントだからこそ、より一層深みを増して聴こえたような気がした。

最後は「イベント出演とかはあったけど、単体でライブをやるのはひさしぶり。でも10月からのツアーの前に、良いタイミングでした」とイベントへの感謝を述べ、「聴く方それぞれの景色があると良いと思います」というMCのあと、この日ラストに披露されたのは『夜の公園で渡すつもりのない手紙を書いている』。タイトルに「公園」が入るこの曲で、イベントを締めた森山。近い距離で彼の歌とギターを楽しみ酔いしれる事ができた、とても贅沢なインストアイベントであった。

なお、MCでも語っていたように、森山は10月19日(土)よりツアー「自由の限界」を開始。またタワーレコードではチケットの一般発売に先駆けて、タワーレコード渋谷店・TOWERmini 汐留店 各チケットぴあカウンターにてタワーレコード先行発売中。受付期間は7月29日(月)午後8時まで。詳しくは ⇒ http://tower.jp/site/piaまで。