高萩洋次郎(サンフレッチェ広島)  (c)J.LEAGUE PHOTOS 高萩洋次郎(サンフレッチェ広島)  (c)J.LEAGUE PHOTOS

J1リーグ戦後半戦でいきなり1位・サンフレッチェ広島×2位・大宮アルディージャが激突する。17試合を終えて、ともに11勝3分3敗の勝ち点36。得失点差で広島が3点上回り首位に立っている。

サンフレッチェ広島対大宮アルディージャ J1リーグ戦 チケット情報

7月上旬、12日間で4試合を消化する超過密日程で両軍の明暗は分かれた。13節終了時、勝ち点32で1位だった大宮は1勝1分2敗と足踏みしたのに対し、広島はリーグ唯一の4連勝で走破し、立場を逆転した。

大宮は7月前半の4連戦で両エースを欠いた。ズラタンは13節で負傷し、ノヴァコヴィッチも15節に戦線離脱した。13ゴールを量産してきた2トップ不在の16・17節は連敗と結果にダイレクトに影響した。18節ではズラタンの復帰が濃厚だが、MF・青木拓也が出場停止である。知将・ベルデニック監督は常々「誰が試合に出ても同じようにプレーできるチームを作ってきた」と口にするが、スロベニア代表2トップと同様に、攻守に活躍してきたボランチの不在は、大宮に大きく影を落とすことだろう。

わずか4試合で勝ち点8差を詰めた広島にも不安がないわけではない。『東アジアカップ2013』に帯同したGK・西川周作、DF・千葉和彦、MF・高萩洋次郎、青山敏弘は、18節の前々日・7月29日に帰国。西川を除き、3人は今回が代表デビューを飾ったばかり。3試合連続出場した選手はいないものの、千葉以外は韓国戦も出場。初の日本代表帯同に想像以上に精神的な負荷もかかっているだろう。フル出場できるか否か、また90分間に亘って集中力を保つことができるか否か、森保一監督は難しい判断を強いられるはずだ。

一方のベルデニック監督には、後半戦へ向けて準備をする時間があった。『東アジアカップ』日本代表に選出された選手はいない。韓国代表FWチョ・ヨンチョルがチームを離れただけだ。ケガ人も出場停止も織り込み済みである。2週間の時間をベルデニックが無駄に過ごすとは考えにくい。知将は連敗後の18節の重要性を知っている。

広島には4連勝の勢いがある。ある程度敵に攻めさせながら失点を許さず、カウンターを炸裂させる戦い方は夏場にフィットしている。リーグ最少10失点を誇る堅守、得点ランクトップに立つ2012年MVP&得点王・佐藤寿人の決定力はさらに磨きがかかっている。何よりも昨季初優勝を果たした自信が、広島の面々に育まれている。

サンフレッチェ広島×大宮アルディージャは7月31日(水)・エディオンスタジアム広島でキックオフ。広島が首位に立った勢いそのままに大宮を突き放すのか、大宮がJ1リーグ記録更新した21試合無敗の時の勢いを取り戻すのか。チケット発売中。