宝塚歌劇星組『ロミオとジュリエット』 宝塚歌劇星組『ロミオとジュリエット』

宝塚歌劇星組『ロミオとジュリエット』の東京公演が7月26日、東京宝塚劇場にて開幕した。

シェイクスピアの古典的名作を原作に、2001年にフランスで初演されたミュージカル。日本では2010年に星組が初演、その後、雪組、月組で続演されるとともに、城田優らの出演で宝塚以外でも上演されているヒット作だ。今回は日本初演を務めた星組が、ロミオに柚希礼音、ジュリエットに夢咲ねねという主演コンビそのままに再度この人気作に挑み、より一層パワーアップした舞台を披露している。

初日に先駆け行われた会見では、3年ぶりに挑むロミオ役について「初演をなぞるのではなく、今思う自分のロミオを再び作りなおす気持ちで挑みました。でも、もっと違うロミオに感じるかな、もっと違うように作ろうと思っても、結局は同じ道の、より先を突き進む形になりました」と柚希。夢咲は「初演の時は、皆が初めてのことに取り組むパワーで乗り切れたところがあるので、今回は地に足をつけて、ひとつひとつクリアにしていこうと思って作りました」と充実の表情。ふたりの言葉通り、ロミオとジュリエットの純粋な恋をフレッシュに表現しつつも、演技者としてより円熟味を増したふたりが魅せる充実の舞台は必見。スパニッシュを中心に構成されたフィナーレでは3年前にはなかった大人の色気も見せ、“今”の星組の魅力が再認識できる作品になっている。

また、今年は9月にシアターオーブにて男女混合版としても同ミュージカルの上演が控えているが、「宝塚版にはやはり(他のバージョンにはない)“愛”という存在がありますし、ロミオもいっぱい踊ります。フィナーレもついています。そのあたりが宝塚ならでは」(柚希)、「みんなひとりひとりが本気で取り組んでいて、その情熱やエネルギーや純粋な愛、そういうものがすごく宝塚らしいと思うので、そういうところを見ていただきたい」(夢咲)と、自分たちならではの“ロミジュリ”をアピールした。

公演は8月25日(日)まで。