『キャプテン・フィリップス』 (C)2013Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.

10月に行われる第26回東京国際映画祭のラインナップ発表会見が30日に都内で行われ、オープニング作品をトム・ハンクス主演の『キャプテン・フィリップス』が、クロージング作品を三谷幸喜監督最新作『清須会議』が飾ることが発表された。

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会見でディレクター・ジェネラルの椎名保氏は「本年度は海外未公開作品、また話題作品を日本の映画ファンに観ていただくこと、またアジアを含む日本のコンテンツを世界に発信していきたいと思います。特に『クールジャパン』日本のコンテンツの代表であるアニメコンテンツを“作品重視”のテーマにし、アニメ日本の文化を海外に向けて発信していきます。来年度以降はアニメのセクションを持てるようにも検討していきます」と話し、「近年取り組んで参りましたエコをテーマにしたグリーンカーペットや、震災の後の募金についても本年度引き続きおこなって参ります」と説明。

今年は“作品重視の映画祭”をコンセプトに「国内外へ向けた映画の情報発信基地」「クリエイターに陽を当て、世界へ羽ばたくステージを作る」「若いファン層の創出」「誰もが参加できる国際映画祭」を目指すという。これまでの部門も新編成され“日本映画スプラッシュ”や“アジアの未来”など新しい才能を海外に向けて発信し、彼らが海外で活躍する足がかりを作りたいという。

また、今年のフェスティバル・ミューズを女優の栗山千明が務めることが決定。栗山は「映画は観るのも大好きですが、私は役者という立場で日々、物づくりをチームで一丸となる映画というエンターテイメントの楽しさを感じているので、この日本と世界を繋ぐ素敵な映画祭のお手伝いができることを、とても光栄に思います」とコメントを寄せた。

オープニング作品の『キャプテン・フィリップス』は、2009年に起きたソマリア海域人質事件を基に、『ボーン』シリーズのポール・グリーングラス監督が描く緊張と衝撃の感動作。主演のハンクスは、映画祭に合わせて4年ぶりに来日することが予定されている。また、クロージング作品の『清須会議』は、“会議で歴史が動いた”と言われる清須会議をテーマに、時代を懸命に生きた人々の可笑しくも愛おしい姿を描いた群像劇で、クロージング作品に日本映画が登場するのは市川崑監督の『犬神家の一族』以来7年ぶりとなる。

第26回東京国際映画祭
10月17日(木)~10月25日(金)
会場:六本木ヒルズ(港区)ほか