池辺晋一郎の古希を祝うバースデー・コンサート、入魂の「第九」交響曲を世界初演!

2013.8.30 13:12配信
池辺晋一郎 (c)東京オペラシティ文化財団 撮影:武藤章 池辺晋一郎 (c)東京オペラシティ文化財団 撮影:武藤章

日本を代表する作曲家・池辺晋一郎の古希を祝うバースデー・コンサートが、池辺の誕生日である9月15日(日)に東京オペラシティで開催され、新作「交響曲第9番」の世界初演が行われる。

「作曲家・池辺晋一郎70歳バースデー・コンサート」の公演情報

現在、東京音楽大学教授、東京オペラシティ文化財団ミュージック・ディレクターなどの要職を兼任し、音楽界の重鎮として活躍中の池辺晋一郎。1960年代より続ける作曲家活動のほか、講演や執筆、2009年3月まで13年間司会を務めた『N響アワー』(NHK教育)などのTV出演を通じ、クラシック音楽の魅力を広く伝える活動も盛んだ。

これまでに10本のオペラ、100曲以上の合唱曲、約500本の演劇、その他多数の映画、テレビ、ラジオの音楽を手がけてきたが、多彩な創作活動の中において、特に重要な位置にあるのが「交響曲」だという。作曲依頼を受ける作品は用途や長さに制約があるが、「交響曲」はあくまでも自身が温めてきたテーマやコンセプトを表現する手段。つまり自らの芸術表現の結晶といえるのだろう。

今年3月に初演された「交響曲第8番《大地/祈り》」に続く新作「交響曲第9番」は、東京オペラシティ コンサートホール開館15周年(2012年)の記念委嘱作品。創作にあたっては、東日本大震災の影響も色濃いという。「震災のような危機に直面したとき音楽が何をなし得るのか―音楽家の誰もが考えたことだと思いますが、僕は音楽で具体的な支援ができるとは思っていません。いかに社会性の強いメッセージを合唱で歌おうと、それでただちに世の中が変わるわけではないですから。では音楽は役に立たないのか、というと、決してそうではない。音楽こそ、大自然の脅威に関わって、そこからのメッセージを発信できるものじゃないかと考えています(公式サイトインタビューより)」と、池辺晋一郎は作品に込めた思いを語っている。

コンセプトは「大自然と人間の関わり」。福島県出身の詩人・長田弘の詩をテキストとし、ソプラノとバリトン独唱を加えたオーケストラ曲は、全9楽章構成の予定だ。また、コンサートでは「交響曲第9番」の世界初演に加え、「悲しみの森」とチェロ協奏曲「木に同じく」も披露。環境破壊への嘆きと警鐘である「悲しみの森」、阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件犠牲者への鎮魂歌「木に同じく」とともに、困難な時代だからこそ人々の心に響く「音楽の力」が必要だという思いが詰まったコンサートとなりそうだ。

◆作曲家・池辺晋一郎70歳バースデー・コンサート
日時:9月15日(日) 15:00開演
会場:東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル
【出演】
指揮:下野竜也
チェロ:向山佳絵子
ソプラノ:幸田浩子
バリトン:宮本益光
東京交響楽団

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