「もう一生お酒は飲みません」

ひどい二日酔いに苦しんでいるとき、どれだけの人がそのような誓いを立てたことでしょう。

「二日酔い」さえなければお酒は楽しいもの。しかし、お酒を飲む以上「二日酔い」はいつも付きまとう悩みの種。世の中にはありとあらゆる「二日酔い対策」が存在しますが、本当に効果があるのかは疑わしいところ。というのも、二日酔いのメカニズムは、実はまだよく分かっていないのが現状だそうです。

とはいえ、昔に比べてある程度は解明されつつある「二日酔い」の謎。現在分かっていることだけでも、一生役に立つ「二日酔いの知識」を身につけることはできそうです。ここでは、お酒を飲む人なら知っておいて損はない「二日酔い」に関するアレコレを調べてみました。

 

ところで「二日酔い」って何なの?

二日酔いとは、アルコールを飲んでから8~14時間前後に生じる「頭痛、吐き気、下痢、だるさ」などを伴う不快な症状のこと。体が摂取したアルコールは、肝臓で「アセトアルデヒト」というものに分解されます。このアセトアルデヒトはかなり強い毒性を持った物質で、これまではこの物質が「二日酔い」の原因と言われていました。

しかし、最近の研究ではこのアセトアルデヒトが人を「悪酔い/泥酔」状態にするものの、翌朝の「二日酔い」の直接の原因ではないとされています。代わりに直接的な原因とされているのが、アセトアルデヒトから分解して作られる「酢酸」。そして、その酢酸は最終的には「水・二酸化炭素」に分解され体外に排出されます。

適正なアルコール量であれば、肝臓の分解能力が追いつくため二日酔いになることはありません。問題は、肝臓が持つ分解能力を越えたアルコール量を摂取したとき。肝臓の分解スピードが血中アルコール量に追いつかない状態となり、大量のアセトアルデヒドが体内に蓄積。結果的に「悪酔い/泥酔」となり、次の日には「二日酔い」の症状が体に表れることになります。