3年半ぶりに上演されるミュージカル『モーツァルト!』の製作発表会見が2月15日に開催された。ウィーンで誕生し、日本でも2002年の初演以降上演を重ねる人気作。主人公のヴォルフガング・モーツァルトは山崎育三郎と古川雄大がWキャストで務める。

ミュージカル「モーツァルト!」チケット情報

音楽の天才・モーツァルトの35年の人生を綴る物語。日本では今回が6度目の上演となるが、ハンガリーでの上演時に追加になった新曲も加わり、舞台ビジュアルもリニューアルされるとのこと。初演から演出を手掛ける小池修一郎はこの日の会見は欠席ながらビデオメッセージを寄せ、「もともとの日本版は、ウィーン版とハンブルク版を混ぜて作ったので、尺が少し長い。テンポを出し、少し過剰と思われるところは圧縮し、新たな『モーツァルト!』をお届けしたい」とリニューアルの意図を語る。具体的な演出プランはこれからと断りを入れつつ「もちろん必要なものは出てきますが、基本、ピアノ1台ですませたいというのが私の願い。1台のピアノのまわりで起こる様々な人間の葛藤、そしてモーツァルトの才能の戦い、(妻の)コンスタンツェとの愛の物語にご期待ください」と構想を話した。

ヴォルフガング役は、3度目の登板になる山崎と、今回初挑戦となる古川。山崎は「8年前に初めてこの舞台に立ちましたが、緊張で足が震えていた初日を今でも覚えています。でもこの作品は、舞台に一歩出たら、作品自体が(自分を)ヴォルフガングにしてくれて、ラストまでその波に乗っていける。今回は僕も30代になり、今の自分がどう役と向き合えるのかなと考えています。演出も新しくなるので、ゼロから向き合い、新しいヴォルフガングに出会いたい」と意気込みを。

そして16年間で井上芳雄、中川晃教、山崎と3人しか演じてきていないヴォルフガング役に、帝国劇場初主演で抜擢された古川は「いつかこういう大きな作品でこういう役が出来るようになりたいなという目標がありましたが、まさかこんなに早くチャンスをいただけるとは。自分で“4人目のヴォルフガングを作る”という目標を作りました。がむしゃらに稽古をして、頑張っていきたい」と話した。古川はこの日は少し緊張気味のようだったが、山崎からは「雄大がヴォフガング役に決まる前から、僕は『雄大がなるんじゃないかな』と本人に言っていました。何度も言った。決まった時は、やっぱり! と思いました」と背中を押す発言も飛び出した。

ヴォルフガングの妻・コンスタンツェは平野綾、生田絵梨花、木下晴香のトリプルキャスト。乃木坂46の現役メンバーでありながらミュージカル界でも躍進を続ける生田は「私は11年前、10歳のときにこの作品を観ていました。その時は“(子役が演じる)アマデをやりたいな”と思っていたので、あの時の自分にコンスタンツェを演じると告げたら本当にびっくりすると思います」と笑顔で語っていた。

公演は5月26日(土)から6月28日(木)まで東京・帝国劇場、7月5日(木)から18日(水)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。8月に愛知公演も有り。

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