が~まるちょば「東京JACK」 が~まるちょば「東京JACK」

世界を股にかけて活躍するサイレントコメディー・デュオ、が~まるちょばの新企画「東京JACK」が9月4日に東京・港区のヤクルトホールにて初日を迎えた。

が~まるちょば「東京JACK」公演情報

が~まるちょばは、1999年にケッチ!とHIRO-PONによって結成されたふたり組。言葉や文化を超えたパフォーマンスが高く評価され、これまでに30か国を超える国々のフェスティバルなどで公演を行っている。またNewsweek 日本版「世界が尊敬する日本人100」にも選出されるなど、“世界が認めたアーティスト”と名高い人気ユニットだ。

そんな彼らの新企画「東京JACK」は、東京都内にある62の市区町村すべてで公演おこなう、文字通り「東京をジャックする」という新たな試み。世界各地を飛び回りながらも、「東京」をその活動のベースと考える彼ららしい斬新なコンセプトが各所で話題を呼んでいる。

この日会場に集まったのは子供からお年寄りまでさまざまな年代の男女。が~まるちょばのふたりは登場するやいなや、ステージを降り客席に突入し、開演から観客を大いに沸かせた。テレビでもお馴染みの高度なパントマイムはもちろんのこと、観客の反応や会場の雰囲気を絶妙に察知しながら繰り出す即興パフォーマンスに、会場は徐々にヒートアップ。ふたりの指示で客席にウェーブを起こしたり、掛け声や手拍子を合わせたりと身体を動かしながら楽しめる演目が続く。中でも印象的だったのは、ふたりに指名されステージに上がったり、スポットライトを浴びた観客たちの誰もが、素晴らしい演者になれていたということ。即興というテーマがあるからこそ活きる、観客たちとのコミュニケーションも本公演の見どころのひとつに違いない。会場全体がステージであり、また誰もが主役になれる、ほかでは味わえない楽しみが今回の「東京JACK」にはあった。

上演時間は約90分とのことだが、ショーの内容そのものは観客の盛り上がりによって変化するそう。いわば、すべてのショーがたった一度きり、その場でしか観られないものばかりということ。が~まるちょばのふたりは、「Jack Jack Jack Jack!!!!! 東京を笑いの渦に巻き込むぞ!」(ケッチ!)「世界標準のが~まるちょばが東京のあっちぃこっちぃでおっぱじめるってんだから、おもしれ~にちげ~ね~。観に行ってみんベぇ~!!」(HIRO-PON)とコメントを寄せている。まさに「東京」そのものをステージにしたライブエンタテインメントの幕開けだ。

「東京JACK」は9月から11月の3か月をかけて、都内62市区町村中49の地域で公演。その後、残りの13市区町村(島嶼部(伊豆諸島、小笠原諸島)を訪れることになるという。チケット発売中。

取材・文:渡部あきこ