グランプリをいただいたときは、実はすごくブルーでした(笑)

――ではデビュー当時を振り返って、お話を聞かせてください。1990年アニメシンガーコンテストにてグランプリを受賞された石田さんですが、コンテストに出場されたきっかけは?

石田:きっかけは、カラオケで歌うのが好きだったことと、そのコンテストの応募記事で初めてアニメソングシンガーという仕事を知って、ちょっと興味がわいたからです。あとは副賞の海外旅行(笑)。

――(笑)コンテストでグランプリを受賞されたときのお気持ちはいかがでしたか?

石田:いざグランプリをいただいたときは、この先どんな渦に飲まれていくんだろうと不安になって、すごくブルーでした(笑)。

――もともと歌うのがお好きだったとのことですが、ご自身の音楽のルーツはどこにあるのでしょう。

石田:小さいときにエレクトーンを習っていましたし、小学校のときは合唱部に入っていました。でも歌手になりたいとか、すごく音楽を聴いていたとかじゃなかったですね。母がよく聴いていた八神純子さんや杉山清貴さんの歌を一緒によく聴いていました。

――グランプリを受賞されてから、1993年に『美少女戦士セーラームーンR』のエンディングテーマ『乙女のポリシー』でデビューされましたが、デビューが決まったときのお気持ちはいかがでしたか。

石田:実は『セーラームーン』を知りませんでした! だから、デビュー曲がこんなすごい作品で……みたいなプレッシャーがなかったのが、今思えばよかったのかも? 高校生でコンテストを受けて、デビューまで結構ブランクがあったので、決まったときはホッとしましたね。

――そこから20年間シンガーとして活躍してこられた中で、石田さん自身のターニングポイントとなった出来事や楽曲はありますか。

石田:パラパラMAXに出会ったことで、東海岸・西海岸13都市でアメリカツアーができたことですね。そのツアーと、一緒にまわったツアーメンバーはわたしの宝物です。

――そのツアーではどんな経験を?

石田:いい経験ばかりでした。東と西、それぞれ1ヵ月間、ホームステイしながら毎週末に飛行機で会場に行って歌っていたんですよ。プロデューサー、ツアーマネージャー、ダンサー、MC、設営のスタッフ……みんな自分の仕事に誇りを持って全力で取り組み、一つのショーをみんなで成功させようという姿勢がすばらしかったです! これが最後のショーになったとしても後悔しない! みたいな気持ちでしたね。

――石田さんはこれまでに数多くのシンガーと共演されています。印象深い共演者はいますか?

石田:堀江美都子さんですね。子供の頃に聴いていたあの歌声を、初めて生で聴いたときは感動しました! お仕事などでご一緒すると、今でもステージの袖から子供みたいに堀江さんのステージを見にいっちゃいます。

――逆に今後お会いしてみたいアーティストはいますか?

石田:杉山清貴さんです! 歌声が大好きで、大ファンです。