[第29回]宮澤佐江が上海劇場こけら落とし公演で見つけた、SNH48の新しい目標と将来(後編)

SNH48、これからの課題

――とはいえ聞くところによれば、SNH48はいま身体を壊しているメンバーも多いそうで。

どこのグループでも立ち上げの時は大変なんですけど、特にSNH48一期生についてはダンスも素人の子ばっかりだったので、身体にガタが来るというか、しんどい時期にはあると思います。ひとりひとりが成長できているのも、お互いにフォローせざるを得ない環境のなかで、全体として底上げされたということはあったかもしれません。

メンバーについてそれぞれ見ていけば、ずっとセンターをしているSAVOKI（赵嘉敏）も今回のこけら落とし公演には無理を押して出演しましたが、腰痛がまだ治っていませんし、タンミン（汤敏）も体調不良気味。

グーちゃん（顾香君）も右ひざを痛めていますし、ダイモン（戴萌）も初日の舞台で捻挫をして翌日の公演にはドクターストップがかかりました。こけら落とし公演の次の日は、16人でパフォーマンスするところを14人でやったくらいで……

また厳しい言い方になっちゃうんですけど、基礎体力がないんですね。1公演やっただけで「ハァ～」ってなっちゃう。ダイエットとかもしているから、それもあって体力が落ちちゃったりしている。このことについては今回、注意してきたんですけど。

――アイドルも、体力勝負？

私は昔から体力だけはあったので……ほら、学校とかで校長先生のお話を聞いている時にバタッ！って貧血で倒れちゃう子とか、逆にうらやましくて（笑）。自分ではあり得ませんもん、全然立てちゃっているから！ 保健室大好きだったから「いいなー」って思っていたタイプ？

でもね、アイドルとしてダイエットも大事ですけど、恒例ともいえる劇場出口でのファンお見送りに「公演で疲れてしまって動けない」という理由で出られないのは、もったいないじゃないですか。

それにファンの方々は「会いたい」と思って来てくださっているのに、それで会えないというのはかわいそうですし、申し訳ないことでしかありません。そういう意識は、彼女たちにも持ってもらえるように教えていきたいと思っています。