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名優ビル・マーレイが“米国史上最も長く支持された大統領”と称されるフランクリン・ルーズベルトを演じ、第80回ゴールデン・グローブ賞で主演男優賞にノミネートされた映画『私が愛した大統領』が公開されている。本作は純粋な伝記映画ではなく、激務に耐えるルーズベルトと彼が心を許した女性デイジーとの関係を細やかに描き出した人間ドラマであり、これまで知られていなかった“歴史の裏側”を描いた映画だ。このほど撮影現場で作品についてマーレイが語る特別映像が公開された。

『私が愛した大統領』特別動画

ルーズベルトは1933年にアメリカ大統領に就任し、米国史上唯一となる四選された大統領として知られている。彼は大恐慌に対して国が積極的に経済に介入する“ニューディール政策”を講じ、その後は世界大戦の脅威にも立ち向かった。映画は激務と重圧に耐えるルーズベルトが従妹のデイジーと出会い、心を許せる相手として彼女を認める場面から始まり、1939年に映画『英国王のスピーチ』のモデルとしても知られている英国王ジョージ6世が、ルーズベルト邸を訪れた際の秘話が中心に描かれる。

このほど公開された特別映像は、撮影の合間に収録されたもの。「『ゴースト・バスターズ』の博士を演じるのとはわけが違うんだ」と笑顔を見せるマーレイは、実在の大統領を演じるに際し、遺された膨大な記録にあたったそうで「人物像をできるだけ把握しなくちゃならないという気になる」という。その上でマーレイはルーズベルトについて「彼には人を魅了する才能があったんだ。政治家だけでなく一般の人を魅了する力がね」と分析する。

映画はルーズベルトの母、有能な秘書、別居生活を送っている進歩的な活動家の妻、そして彼が唯一、心を許せる相手の従妹デイジーという女性4人を通して、ルーズベルトの知られざるドラマを描き出していく。デイジーを演じたのは『愛についてのキンゼイ・レポート』や『ラブ・アクチュアリー』のローラ・リニーで、特別映像には彼女も登場している。

『私が愛した大統領』
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