今シーズンこそ、タイトルを! クラブ創立20周年を迎えるFC東京にとって、今季にかける思いは強い。昨季は大久保嘉人やピーター・ウタカらを大型補強しながら、まさかの13位に沈んだ。ミスターFC東京・石川直宏がスパイクを脱ぎ、在籍12年の徳永悠平が移籍するなど、ひとつの区切りを経て、節目のシーズンを長谷川健太新監督のもとリスタートを切るのだ。

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対外試合で4勝2分1敗の成績を残すなど、ここまで順調な調整を見せている。「プレシーズンマッチの結果はあてにならない」と切り捨てるのは早計だ。長谷川監督も「勝ち癖をつけるという意味で非常に重要。選手がここまでチームとしてしっかりと戦っていこうという姿勢を見せてくれた結果」と評価する。

結果とともに、自身のカラーも徐々に落とし込んでいる。2月17日、横浜F・マリノスを1-0で下した試合後、長谷川監督は「ポゼッションがすべてだとは思わない。ボールを握られても最後のところでしっかりと対応できていた。 今日のようにきっちりとブロックを作りながら、試合をコントロールできていればいい」と守備での手応えを口にした。新生・FC東京のディフェンスの鍵を握るのが新主将となったチャン・ヒョンスと、前主将の森重真人のCBコンビだ。チャンも「ひとりひとりがよく走り、守備からしっかりと入っていこうという一体感を持って戦った。個人がよければ問題ないという考えではなく、チームとしていい結果を出せるようにひとつになって戦うことができた」と自信を深めた。

守備だけではない。FWのディエゴ・オリヴェイラや富樫敬真、2列目の大森晃太郎ら新戦力もフィットしつつある。さらに16歳の久保建英が対外試合6戦4ゴールと猛烈アピール。アタッカー陣も楽しみである。

FC東京にとって、『明治安田生命J1リーグ』開幕戦はただの34分の1試合ではない。今季を占う重要な試金石となる。なぜなら、対戦相手は浦和レッズなのだから。

FC東京は対浦和で公式戦8連敗中、味の素スタジアムでは13試合白星なし。ホーム・味スタでの勝利は2004年9月まで遡らなければならない。しかも、興梠慎三に直近3試合で6ゴールを喫している。味スタでの浦和戦は、まさに鬼門と言えるのだ。今季の浦和は『ACL』に出場しないため、今週末にキッチリ照準を合わせてくることだろう。万全の浦和を相手にFC東京はどのような結果を残すのか、その意味は大きい。

『明治安田J1』開幕戦・FC東京×浦和は2月24日(土)・味の素スタジアムにて開催。キックオフ前には東京スカパラダイスオーケストラのスペシャルライブも実施。チケット発売中。